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  • 編集済

    自主企画の感想です。明日の21時00分にレビュー感想の方も投稿させてもらいます。

    それで、感想ですが。

    面白いです!

    養父母から虐げられ、盗賊団に拾われ、師であり親でもあるマーロンとの出会いと別れ、そこから道筋は学園へ…
    レーキの人生そのものを物語を通して見たと思います。

    情景描写や心理描写も素晴らしいですね。情景がありありと浮かぶようで、見ていて楽しい気分になれました。
    また、レーキの気持ちに関しても痛いほど伝わって来る気がしました。

    設定面に関しても良く練られていて感銘を受けました、天分や、都市の色、竜王、など色々こってるな、と感じさせてくれました。

    分量が多い分、少し時間は必要としますが、それを踏まえてもとても面白い作品で厚みが凄い作品だと思いました!

    最新話まで、まだ21話くらい残ってるので地道にはなると思いますが楽しんで読んでいきたいと思います。
    また、『六色の竜王の作った世界の端っこで』は私の愛読書に入ったので、これからも継続して読んでいきたいと思います。

    作者からの返信

    Healios様

    お越しいただきまして、有り難うございます。
    また、感想を賜れるとのこと、重ねてお礼を申し上げます。

    よろしければ、ご感想の最後にikut様の自主企画用作品URLをお残し下さい。
    Healios様の作品を拝見させていただきます。

  • 第49話まで拝見いたしました。

    まず何より素晴らしいのが、練られた世界観と、その語り口。
    指輪物語やゲド戦記、果てしない物語など、古典名ファンタジーを彷彿とさせます。

    そして語彙も非常に豊かで、特に随所に見られる文語的表現は、世界観の演出において大きな役割を果たしていると思います。

    一方、重厚な語り口は昨今のweb小説の潮流に合うとは言えず、いい意味でも悪い意味でも読者を選ぶ作品であるとは感じます。(とは言え作品の持ち味を殺さない方がよいと思うので、あまり気にしすぎないでください)


    気になる点を挙げます。

    一点目、これは表記面ですが、一文あたりの情報量が多すぎると感じる物がある事。

    例えば第1話冒頭から3文め。
    ------------
    春も間近、今年初めての南風が吹いた日。
    空はどこまでも白く淀んで、暖かな風さえ旅人の心を沸き立たせはしなかった。
    裾の擦り切れたマントを着て堅い杖をついた旅人は、解けかけて薄汚れた雪の残る道を登って行く。
    ------------
    例えばですが、下記のように整理されてはいかがでしょうか。
    ------------
    春も間近、今年初めての南風が吹いた日。
    空はどこまでも白く淀んで、暖かな風さえ旅人の心を沸き立たせはしなかった。
    登り道に残るは、解けかけ、薄汚れた雪。
    擦り切れたマントを着た旅人は、足を取られないよう堅い杖を握り直す。
    ------------
    (ただ、天法院に入学する辺りから、気になる個所がぐんと減った気がします)


    二点目。
    これは第三章以降なのですが、レーキが天法士にならない理由がいまいちよく分かりません。
    「天法を使う際に生命力を削る」という事実が発覚するのが第30話。
    レーキ本人は『呼び戻し』を未熟な状態で一人で行ったため、過分に天分を使用し生命力が削られていることを恐れました。
    ……ここまでは理解できます。
    更に考えた結果、「呪い」のせいで、レーキが自身の死を常人以上に恐れるということにも思い至りました。
    (その説明は、30話近辺で改めて明記いただいた方が親切かと思います)

    ただしその後にセクールスもアガートも、問題ないということをレーキに説いています。(セクールスに関してそのような描写はありませんが、本来真っ先に相談すべき相手かと)
    彼らは二人とも、レーキの事情を承知のはず。
    その二人の言うことを信じず、天分の使用を控えるという点が腑に落ちておりません。


    三点目。
    正当防衛とは言え、レーキは第2話で大工を殺め、その後盗賊行為も行います。
    それらの罪に向き合うような描写が非常に少ないため、読者としてはモヤモヤが残ります。ただしこれは私だけかもしれませんが……。
    今後の展開で扱うテーマということであれば、それで結構です。


    四点目。
    これは特に問題点というほどではないのですが、各話がそれぞれ切りの良いところで終わります。
    親切に感じる反面、「次回が気になる」という感覚が薄いです。老婆心ながらですが、連載形式ですので、区切りを再考してはいかがでしょう。
    例えば第2章なら、
    第7話……現第8話の過去話、魔人との遭遇のところで終了
    第8話……現第9話、マーロンの体調に異変が生じるところで終了
    といった具合です。文字数の調整も必要になるので、既に投稿済みの回を修正するのはなかなか難しいかと思いますが……。
    (一読者としては、気になるところで終わられるのはある意味拷問に近いです(笑))


    以上でございます。
    続きを楽しみにしております!

    作者からの返信

    ikut様

    自主企画に参加させていただき有り難うございます。
    また、拙作を最新話までご覧いただき、ご批評まで賜りましたこと、重ねてお礼を申し上げます。

    自作を客観的に見ること、は至難の業でございます。
    こうしてご批評をいただける機会を賜りますことは、得難い経験でございます。

    古典とされているファンタジー小説は学生時代に読みふけり、私の骨身の一部となっております。
    拙作がそうした名ファンタジーのエッセンスを多少なりと喚起いたしますなら、望外の喜びでございます。

    もともと、「Web小説の主流には乗れないだろう。数人でもいい、誰か自分以外の方に作品を読んでいただきたい」と思いまして、始めた投稿です。
    その意味ではすでに願いは叶っているのかもしれません。
    「持ち味を殺さない方がよい」とおっしゃっていただき、勇気がわきました。
    最後まで、自分が書きたいと思うモノを粛々と描いて参りたいと存じます。

    その上で、ikutさまがご指摘くださった点についてですが、一点目、一行あたりの情報量が多い問題点。
    これは可読性を考えて、開いて参りたいと存じます。
    実は天法院に入学する前と後では執筆した時期にかなり開きがあるのです。
    最初期は学生時代に書きましたもので、まだまだ未熟と申しますか、文章がくどいと申しますか……とにかく、お恥ずかしい限りです。

    第二点についてですが、レーキが天法士としての仕事を選ばなかったのは、生命の危険は無いとはいえ、呪いが解けていない現在は、日常的に天分を使う状況そのものを怖れたから、と私は考えておりました。
    これは完全に描写不足でございました。申し訳ございません。

    第三点につきましては、これから先に、深く向き合って行くことになる、と申し上げます。
    今までは、精神の幼さゆえ、犯した罪の重さに向き合えなかったレーキですが、「償い」もこの作品の一つのテーマでございます。

    第四点めにつきましては、第一点と合わせまして、これから改善していこうと存じます。
    目に付きましたら出来るだけ潰しております、誤字脱字もまだあちこちにございますことですし……

    貴重な機会をいただきまして、本当に有り難うございました。