いけにえ

御神木ごしんぼく達が繁殖行動を始めたので

巫女は参道を駆けた、回転しながら

産まれ出る赤子のように


道の終りは出口で入口だ

通り過ぎたら

新世界への供物となるのだ


弾む髪へ胸へ四肢へ

散り落つ白い花が触れ落ちる


跳ねた足が手が顎が

ついに通過する


裂かれた肉は礎として

降り注ぐ花を甘受する

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