学園一位の才女の彼氏が俺だと周りは知らない(そう思ってるのは自分だけ)

永遠乃てる

第1話 学園一位の才女の彼氏が俺だと周りは知らない(そう思ってるのは自分だけ)

 俺の名は木村拓実なんの変哲もない学生である………………と俺は思っている。そんな俺は週明けの月曜日の朝の満員電車の中で揺られていた。電車が止まり俺はそして目的の駅に着いたのだった。そこは駅直結の学校への道で今日から新学期でめんどくさーい学校生活の始まりである。今日も憂鬱な日々が始まってしまったのであ……ドスッ『ぐはっ…』

「待ち合わせに遅れておいてなに自分語りしているんですか」

『いたたた……て、おい!!ちょっとは優しくしろよ!!』

「はぁ?何言ってるんですか?あんたに優しくしたらどうなると思っていますか?」

『………どうなるんだ?』

「何故に疑問文?」

『えっ!?いやそれは………というかなんで殴ったんだよ!!』

「話は逸らさないでください…………はぁぁまぁいいです、それは今度なんか奢ってもらうこととして、理由は背中がそこにあったからですよ。」

『へ………?』

「何か文句でもおありで?」

『文句大ありだよ!!なんでそもそも殴られなきゃいけないのかわからないしなんでお前に奢らないといけない!?』

「それはこちらのセリフですね。何十分ここで待ったと思うのですか?」

『くっ……』(ボソッ『……それはわるーござんした……』)

「はい?よく聞こえませんよ?」

『す・み・ま・せ・ん・で・し・た』

「誠意がこもってませんよ……まぁ仕方ないですね。寛容な私ですので今回は奢ってもらうのことで許してあげましょう。では学校に行きますよ。」

『へい………』

この女は、ちょっと前に告白して付き合っている俺の彼女・宮本由依だ。

 仮にも彼女なので奢るものを考えていると学校の前に着いてそのまま教室へ……と行けるはずもなく恒例の問題が起きた。

『次のクラスはどこだろ…』

「人が多くてわかりませんね……」

『うーん…じゃあちょっと見てくるか、待っとけ』

「いえ、あなたには任せておけません。着いていきます。」

『……勝手にしろ。』

数分後…

『お前どこ?クラス俺は2-3だ。』

「私も2-3ですね。」

『えーまた一緒のクラスか…』

「……なんです?私とは嫌なのですか……(グスッ)」

『えっ!そんなことは無いよ!』

「ならいいではありませんか」

『う、嘘泣きかよ…』

「あら?嘘泣き?なんのことでしょうか」

『くっ…』

こうして不穏な空気のする俺の高校2年生が始まったのだ…

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