高校生活は異世界人に囲まれて

出水 彰

キャラクター設定(最新話のネタバレを含みます)

クラスメイト

●地球出身者


【相山 隆利(あいやま たかとし)】

 本作の主人公であり【一般人】。

立帝社大学付属高校において、異世界の人々が集まるクラスの委員長を務めている。

真面目で押しに弱く、正義感の強い性格の為、初めは消極的であっても、事態が進むにつれて他人から頼られたり、知り合いが不幸になりそうだと感じたら、積極的に関わっていく。

 楽観主義者で常に何とかなると思っている。

 

 クラスメイトの数人と面識があるようだが、相山本人は何も覚えていない。

 高校生活3年間を誰も欠ける事無く過ごすのが目標。


【鞍馬 英彦(くらまひ でとし)】

 【妖怪】として知られる天狗の男性。

 インテリ眼鏡で実際に勉強ができてオタク気質。現代社会に溶け込みすぎている。趣味は金儲けで、常にアンテナを張り巡らせて金儲けを画策している。

大金を得るチャンスに対する嗅覚が優れている。

 そもそも金儲けは妖怪が人間に溶け込む為の手段として始めたもので、次第にその楽しさに気付いて趣味になった。


 妖怪の天狗としての力があり、背中から羽を生やして空を飛べ、風を起こせる羽団扇を呼び出す事ができる。

 鞍馬に協力する妖怪はかなり多く人望が厚い。その理由は人間界での雇用や住居を、他の妖怪達に提供しているから。

 駅前に建つテナントビルや高層マンションを所有している。


 学校に入学した理由は、新たなビジネスチャンスを手に取る為。


 相山とは過去に面識がある。


【阿字ヶ峰 巻(あじげみねまき)】

 【呪いの人形】の女の子。

 人形そのものであり、おかっぱ頭で小さくて可愛らしい姿をしている。

 阿字ヶ峰を構成する念の中で、呪いの成分はそう多くないが、呪いの人形と言った方が分かり易いと思い、そう呼称している。

阿字ヶ峰という人格は人形職人が人生最後の集大成として命を賭けて作成した人形に、人々の念が集まり次第に生物としての感情を得た事で誕生した。

作成時期が古いという事もあり、口調が少しだけ古風である。


昔から人が驚いた姿を見るのが好きで、驚かせる方法も人間の科学技術や流行を積極的に取り入れている。

逆に驚かされる事には慣れていない。


 体の中に人々の念が高圧縮で押し込められていて、その念を使って体を動かしている。念を可視化すると青い光の粒子のように見える。

 町を徘徊する幽霊から情報を得る事や、操る事ができる。

 体内には様々な種類の念が同居していて、ネガティブな念を人間に放出して人間を殺す事も出る。


 人間の気配には敏感だが、同系統である幽霊に対しては鈍感である


 相山とは過去に面識がある。


【水引 千早(みずひきちはや)】

 【霊能者】の女性。

 長い髪に端正な顔立ちをしていて隙の無い立ち姿をしているが、かなりノリが良い性格をしているので、頼めば何だかんだで付き合ってくれる。

 プライベートでは着物を着ている。

過去の霊能力に関する出来事に造詣が深い。


 霊能者の敵は解明しようと重箱の隅を叩く科学者では無く、偽物だと思っているので、偽物と判断すると真っ向から否定して叩きのめそうとする過激さを持っている。

 幽霊にも厳しく、この世界に留まるのは良い事では無いと、見つけるなりすぐに成仏させていたが、阿字ヶ峰と同じクラスになった事で、争いを極力避ける為に積極的にはしなくなった。


 霊視、千里眼、テレパシー、自動筆記など、霊能者として考えうる力はほぼ全て習得していて、どの能力もトップグラスである。

 常に目を閉じているのは、目を開けると能力が必要以上に発動してしまうのを防ぐ為。


【品川 佐平治(しなが わさへいじ)】

 出自は現段階では不明。

口が達者で江戸っ子のような言葉遣いと性格をしている男性。

 

【浦島 太郎(うらしま たろう)】

 【昔話】の登場人物の男性。

 小麦色の肌に筋肉質な体躯で、性格は爽やかな体育会系のノリで、率先して前に出る。スポーツ全般が得意で、部活の助っ人を頼まれる事が多い。

 学校内では先輩からも後輩からも兄貴分として敬われている。

 

【安長 姫香(やすなが ひめか)】

 【昔話】の登場人物であり、遥か過去から伝説として話継がれている女性。

 大変美しい容姿をしていて、存在感があり神々しい。人当たりがいい性格で謙虚。


 雨ごいを受けた歴史があるので、水や天気をある程度操る事が可能。


【大和 弥子(やまと やこ)】

 【普通】を自称している少女。

特に目立つほどの派手さは無く、普通の人のように見える。眼鏡をかけて、耳にはピアスをつけている。


【ヘンリー・ミリー・マルコット】

 【金持ち】でカリスマ性が体中から溢れ出ているような男性。

 笑みを絶やさず、一見すると感じが良いと思うような雰囲気を身にまとっているが、相山はその目の奥にある黒い何かに恐怖して、あまり近づかないようにしている。


 金だけではなく幅広い人脈を持ち合わせているので、情報収集能力が高い。


●第3太陽系出身者


【アエラ・フューレ・ファタル】

 相山と最も仲の良い友人であり【人造人間】。

 中世的で可愛らしい容貌をしている。

 工業都市ラールクリスで、7人の博士が唯一協力して開発した発明品。

 量子空間から道具を取り出す事が出来る。これは40年前の革命戦争の時に溜め込んでいた道具であり、フューレを開発した天才科学者集団が発明した物。

今ではロストテクノロジーとなっている。

この発明品は100年先の技術と言われ、第3太陽系の科学技術の基礎となっている。


第3太陽系の歴史では、過去の革命戦争の際に処刑された事になっているが、間違いなくフューレ本人である。

フューレの記憶は革命戦争序盤、逃走中の宇宙船の中で止まっている。


今は相山と共に楽しい高校生活を送るのが目的。


【ジアッゾ・バリンブルン】

 惑星バリサス出身の【サイボーグ】の男性。

 完全に機械化する前の容姿と性別を今でも保っている。

 抑揚の無い話し方をするので冷めて見えるが、熱い感情を持っている。負けず嫌いで、リアナとは常に張り合っている。

 元は生身の人間だが、全身を機械に作り替えている。そのような人種を第3太陽系ではスードリアスと呼ばれている。

本来は脳機能を大型コンピュータに委譲していうが、ジアッゾの場合は星から距離が離れすぎていてリアルタイム通信が不可能なのでチップを埋め込んでいる。

 天文台の学芸員であり、公募で選ばれて地球に来る。

 

 モードチェンジが可能で、普段は滑らかな人間の肌に見える体には沢山の節があり、それが裏返ることでメタリックな機械のスーツのような姿になる。

 空を飛び、ビームを放ち、準備さえできれば実弾も内蔵できる。


【リアナ・タルス・テェンツァルス】

 テェンツァルス王国の【第2王女】で、継承権第2位の女性で、相山とは年来がかなり近い。

 常に背筋を伸ばしていて、王女として恥ずかしくない立ち居振る舞いを目指しているが、ジアッゾの前では闘志が湧いて荒々しくなる。


 妖精外套タンタレスと呼ばれる、強化装甲を身に纏う事で戦闘を行う。姿は龍を模して造られている。いつでも量子空間を通って呼び出すことが出来る。

 その際には魔方陣が現れ、それが光を放つと黒い靄に変わる。その靄から呼び出す。


 入学した目的は、リアナ自身としてはいつか王国の危機が迫った時に助けを求められる友人を探す為、リアナと親しい人物達としては王位継承争いから一時的にでも避難させる為。


●第1太陽系出身者


【タンラ・ピール】

宇宙連盟政府諮問機関の万物秩序委員会(宇宙秩序委員)の議長、いわゆる【宇宙の管理人】。

幼い見た目の少年で元気が良く、周りの人達をお兄ちゃん、お姉ちゃんと呼ぶ。あざとい言動の一部は演技であり、保護欲と安心感を他人に抱かせる目的で行っている。

 人懐っこい性格で、愛される存在であるが、宇宙の秩序を乱す相手には、一切の躊躇なく冷酷に対処する。真実こそが正義である。だから嘘を言う人を信じない。


地球と世界の中心となっているクラスで自らが学生となる事で、宇宙にとって害をなす世界は無いか、検査する為に入学した。


【アマナ・スバル】

 輝きの国からやってきた正義の【ヒーロー】の女性。

 本来は超人的な力を持っているが、地球ではその力の半分も出せない。


 威風堂々とした立ち居振る舞いで、女性としての色気も男性としての力強さも兼ね備えている。男女共に人気があり、学校内では私設ファンクラブが存在する。


 宇宙の平和を守る為に高校に入学した。


【ドリッドリン・ダーダーズール】

 トカゲ人間こと【レプティリアン】の男性。地球での姿は本来の姿ではない。


 オラオラ系で男女問わずに気に入れば口説こうとする。快楽は等しく平等であるが座右の銘。制服であっても着崩していて、常に肌を露出している。

何よりも自分を信じていて、自分の行動に間違いは無いと思っている。相山を出来る男であると言うのは、自身の直観によるものである。


多様な人種との交流を目的として入学した。


●ファンタジー世界出身者


【エンリリィ・ラッセ】

 金髪翠眼で耳の長く、長寿の一族である【エルフ】族の少女で、サーリー族の族長の孫娘。一族の中では常に可愛がられて育った。

 常に勝ち気で、自分に絶対の自信があるように振る舞う。

本来であれば選ばれる筈もなかったし、そもそも別のエルフが参加する予定であったが、一族の事情により入学した。


弓の扱いが得意で、風や音で他人の位置の把握が可能。

魔法系統の全てに適性が高く、中でも風の魔法を得意としている。


 エルフ族とドワーフ族は因縁の間柄であるので、クラスメイトのグルールとは常に子供のような衝突を繰り返している。


【グルール・ウッチーリール】

 身長が低く彫が深い、製造を得意とする【ドワーフ】族の男性。

力持ちで職人気質なところがあり、のめり込んだら周りが見えなくなる。声も良いので、見た目も合わさって寡黙な性格に見られるが、実は常にいたずらのことを考えている。

 

一族の特徴として鉱物や土を触るだけで、伝わってくる振動や音を頼りに、周囲の状況を把握できる。

普通の人では重機を使わないと壊せないような岩石でも、グルールの一族は簡単な道具を使用してそれをできる。


魔法の適性は全体的に低いが、土の魔法だけは抜群に高く、エルフ族よりも高位の魔法を習得できる。


エルフ族とは因縁の中で、グルールはエンリリィに対して常にいたずらの機会をうかがっている。


【サマンサ・サニー】

 夢の【魔女】と呼ばれている少女。

 

 入学したばかりの頃は、常にとんがり帽子にマントを羽織っていたが、一般人に比べて浮いている事に気が付いて、学校の制服を着るようになったが、私服を持っていい無いので休日でも制服を着用している。

 内気で前に出ることが苦手で、目に掛る前髪が影を落として、暗い印象を与える。元の世界で友達は動物しかいなかったので、他人との会話が苦手。

 この世界に来て初めて見た魔法少女アニメに憧れているで、入学当時は魔法少女と名乗っていた。


 サマンサは魔法を使えて、その全てがアニメ調になっている。

魔法によって生み出された動物達はデフォルメ化され、攻撃魔法や防御魔法も絵本のような可愛らしいエフェクトが付いているので、まるで夢に出てくるファンタジー世界のような魔法を使う。


 自分の世界に引き籠ってばかりいてはダメだと思い、入学を決意した。


【マーガレット・チューベローズ】

 【植物】種花族の女性。

 妖艶で色化を周囲にまき散らす。胸元がはだけていて、泣きぼくろがある。

 本来の姿は植物のそれであるが、見た目を変化する事が可能で、入学にあたって人間の姿を模したものに変化させている。

マンドレイクを原種に持ち、体液には媚薬や睡眠薬の効果があり、どちらも調節が可能。


植物に働きかける事で、急激に成長を促進させたり、全く違う特性に変位させたりできる。

植物の調合が得意で、様々な毒や薬を作り出せる。


【テラーニャ・アルシオン】

 【蜘蛛】族蜘蛛種の女性。

 常に敬語で話し、穏やかで物腰が柔らかく一見すると真面目そうな見た目だが、内面は恐ろしいまでの肉食系で、相山とどうにかして2人になろうとする。

勉強は不得意だが常にプラス思考なので、何とかなるだろうと思っている。


 本来は蜘蛛の姿をしているが、自分の出した糸を結い合わせる事で人間の体表と姿を再現している。


●その他の異世界

 

【ケイ】

 後代亜生物(UMA)を使役する事ができる少女。

 相山からは【UMA飼育員】と思われている。


 他人をあまり信用せずに距離を取る。誰かに話し掛けられても必要最小限で答え、相山に対してはかなり口が悪い。

 相山と仲良くなった後も、人との話し方や距離の縮め方が分からないケイは、変わらずに口が悪い。


 ケイが生まれた世界では、過去に全てを巻き込んだ戦争があった。戦争終結後、全ての国は兵器に関する所持制限を設けたが、ケイの国では兵器の代わりに生物を生み出して、兵器の代替にしようとしたが、研究所の事故により相山の世界にその生物が送られ、UMAとなった。

 ケイはそのUMA捕獲部隊の部隊長として、相山の世界にやってきた。ケイという名前はコードネームで、アルファベットのKから取っていて、11番目の部隊を表している。

 

 ケイは幼少の頃より特殊な訓練と薬物強化により、UMAを自在に操る力を得た。力の発動時は髪が水色に変化するのは、薬物強化によるものである。

 普段はUMAを小さなボール状の物の中に、原子を分解する事で納めている。ケイは可哀そうだからと時折外に出すが、目を離した隙に逃げられてしまう事が良くある。


 ペットとして透明になれる猫のような生き物を飼っているが、それも彼女の世界が作り出した生物である。

 

 ツチノコが逃げ出し相山達と戦った騒動の後は、相山と親しい間柄になりたいと考え、毎日学校で話ができるように、相山の為に学校に持って来ている。


【野条 常雪(のさし つねきよ)】

 各人に異なる能力が発言する世界から来た、【能力者】の男子青年。

 やる気が無いように振る舞っているが、やる気が無いわけではない。自分の能力を知られない為に積極的に行動しないだけ。


 公言している能力は、時間を巻き戻せる能力。普段は5秒間だけ時間を巻き戻す。その気になれば更に長時間戻せるが、その代償として異常な身体疲労を起こす。

 

 同じ世界の出身者と共にこの世界に住み、その全員が異なる能力を使える。


【ナシウス・バード】

 地底世界アガルタからやってきた【地底人】の男子青年。

 口調が砕けていて、周囲を楽しませて盛り上げようとする。かなり外交的な性格で、クラスメイト以外の友人が多い。

 かなりのお調子者で、考えるよりも先に行動に移す短絡的な部分がある。


 本来の肌の色は緑色だが、特殊な素材を使用して肌色に変えている。


 地球のどこかにあるアクセスポイントを使って、地底と地表を行き来している。


【キャレット】

 この世を構成する物質である【ダークマター】が寄り集まって姿をなした。女性に近い性質を持っている。

言動が中二病のように大仰としていて、眼帯を付けている。背が低い。


周囲のダークマターを操作して物質を創造する事や、空間を縮める事で瞬間移動をする事ができる。


【アストラル】

 西洋風の美少年を模した姿の【プラズマ生命体】

かなりのナルシストで、自身の事を誰よりも光り輝く者で注目を集めるのは必然とあると思っている。


 世界の隙間であるアストラル界からの来訪者。

 アストラル界には無数のプラズマ生命体が漂っていて、それぞれに個体としての意思は無く、全体意思に従う細胞のように振る舞う。

その全てはアストラルと同様の風貌をしていて、他の世界に自由に行き来する事ができる。全ての記憶はアストラル界を介して共有しているので、離れた場所のアストラル同士で繋がる事もできる。


【バースデイ】

 全てを包み込み、全てに【祝福】を与える包容力のある女性。

 バースデイの包容力は容姿や雰囲気だけでなく、声すらも心を浄化されていくような錯覚を持つほどに透き通っている。


意識的にクラスメイトとは関わらないようにしている。。

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