第7話  出会い

顔を上げたら目の前には少女がいた

(やべぇ、チクられたら終わるなぁどうにかしないと)

「これぇ、なぁにぃ」

と言いながら少女は設計図を取り上げた

「返せ」と下を見ながら少年は言った

「やだぁ、何か教えてくれないと皆にこの紙みせよ」

(あーめんどくせ、めんどくせなぁなんで人の物をとりあげるだよ、てか他の人に見せたら俺またいじめられるじゃん、いじめ自体はいいのだけれどもいじめられる事によって、作業に支障をきたすのはどうしても避けたいな、正直に言うしかないなハァ)

「そ、その紙通りに組み立てをするとロウソクがなくても灯りを照らす事ができるんだよ」

「うそ、これがそうなんだ…てかなんでアミンちゃん私の顔を見て話さないの」

(早く、帰れよ)

「そ、それは…てかなんで俺の名前を知ってるの」

「うん…逆に知らないと変じゃない?、この孤児院で最年少は私とアミンちゃんとあともう一人いるから、知ってると思うよ」

(最年少なのかよ、俺)

「ごめん、俺はあんたの名前を知らない

早く紙を返して、寝たら」 

「酷いな名前を知らないて、いいよ教えてあげる私の名前は










     アイラ・スミス















だよこれから宜しくね」 

(これから宜しくだとぉ、はぁ俺も一応名前言うかここで言わないのは人間としてあれだし)

「俺はアミン、アミンだ特に苗字はない」


「宜しくね、そう言えば来月誕生なんだってね」

(まだ、話しかけてくるのかよ)

「あぁ」

「ふーん、そうなんだ(笑)」

「あの、そろそろ紙を返してくれないかな」

「名前」

「はぁ」

「名前で読んだら返す」

(あぁ、めんどくせぇーいい加減返せよ、こっちは目の前に女が入るのと紙を返してくれないストレスで円形脱毛症になるぞ)

「ス、スミス」

「下の名前で呼んでちゃん付けでね(笑)」 

(嘘だろ)

「ア、アイラちゃん」

少年は嫌な顔をしそうになったがそれをぐっとおさえ真顔で呼んだ

「ちゃんと呼んでくれたね、じゃこれ返すね」

「あんがとさん」

(ようやく返してくれた)と少年は胸を下ろすのであった。

少年は、設計図の最終調整に入っていた。

カキカキカキカキ

ジィーーーー

「何か、まだ他に言いたい事あるのか」

「これ、やってんの見てていい」

(返せそうにないな、無理に返してもめんどくさくなるだけし)

「俺の邪魔をしないならいていいぞ」

「わーい、ありがとう」

(と言っても最終調整だからすぐ終わるけど)

 ごく少ない時間だが夜の図書室をロウソクの灯りで二人を照らすのであった…






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