第172話 信玄からの文

「その天才軍師の書いた孫子から、学んでいるんですね!」


「そうなんですよぉ。


信玄さん、景虎様のことも強いって尊敬していますよ。


ライバル視ですけど」


「あの2人って、戦強いよね。


景虎も、信玄さんのこと、強いって言ってました。


お互いに認め合ってるんだねぇ。


そんな2人が川中島で激突してるって凄いことだよね。


もし、2人が同じ領地にいたら、大親友になってそう」


「たしかに!


でも、2人とも上に立ちたい派だから、どっちが上かで、喧嘩もしそう」


「それは言える」


諏訪姫と好花は、顔を見合わせて笑った。


いつのまにか、庭に出ていて、刀を振りかざし、練習をしていた景虎は、自分の話をされているとは、つゆ知らず。


黙々と、刀を振り続けていた。



「どうしよ。こんなに信玄さんの話してたら、信玄さんに会いたくなってきたっ!」


「きゃっ、かわいいっ諏訪姫さんっ」


「早く会いにきてくれないかなぁ」


「すぐくるよ、絶対」


そう言っていると、京成さんが何かを持ってきた。


「楽しいところ、失礼します。


信玄様より、文が届きました」


「え!?


ありがとうっ!


京成さんっ」


諏訪姫が文をあけると、そこには、こう書いてあった。


「上原城に近々いくよ。


高野山から帰ってきてくれない?」


と。


諏訪姫は、満面の笑みで、好花にその文を見せた。





筆者の戯言


実は、疑問に思っていることがあって。


それは、上杉謙信は、誰の兵法書を参考にしていたのか、ということです。


武田信玄は、孫子から、兵法を学んでいたことは、有名ですが、上杉謙信は……?


もし、知っている方がいたら、教えてくださると、とても嬉しいです。


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