王道

第1話

「寝る子は育つ」

私は、よく眠る。

しかし、朝は起きなくてはならない。

学生でも社会人でも、遅刻は厳禁。

なので・・・

「遅刻、遅刻」

私は食パンをくわえて走り出す。

少女漫画だと、曲がり角で人とぶつかる。

それが王道。

でも、そんなことがあるはずもなく、普通に通り過ぎる。

そして、そのぶつかった相手が異性、私の場合はその相手が男子になるのだが、

私の通っているのは女子高。

男子は転校してこない。

学校に着く。

クラスに入る。

女子ばかり。

子の光景を男子が見たら、幻滅するな。

そう思いつつも、私も同じ行動をとる。

しかし、少女漫画の主人公の女の子は、勝気だな。

私のような、おしとやかなタイプは、まずいない。

「あんたも、十分に勝気でお転婆で肉食女子だよ」

友達と他愛もない話をする。

こうして、日常は繰りかえされる。