昔もの

レトロなどと言われるようになって

もうそんなに時が過ぎたのかと

今更ながらに思う


青春を昔という名で語るようになって

もうこんなに遠くにきたのかと

眩暈めまいを感じるようで



夜中に枕元に置いている冠水瓶かんすいびんという

この硝子ガラスの水差しとコップも

やっぱり、昔もの、になってしまうのかな


水差しからコップに水を注ぎながら

昭和生まれのわたしは、少しばかり

ほろ苦い気持ちになったりする



夜明け前の、まだ薄く暗い時間に

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る