イタイノキライ
注射はキライキライキライ
イタッて思うと心臓がビクンと震える
痛いのキライキライキライ
全身が硬直して血の気がひいていく
気分が悪くなって冷や汗がダラダラ
インシュリンの自己注射だって
未だに慣れやしない
これでも昔より針は極細だし
上手く刺せば痛みもないほどだけど
お腹に注射刺すのは毎回やっぱり怖い
いい大人なのに痛いのも苦しいのも
全く耐性がなくて、ヘタレの極致
いやもう昔より耐性がなくなって
情けないったらありゃしないけど
こればっかりは条件反射、制御不能
わたしの精神は未だに未成熟で
ちゃんとした大人の成分が足りない
ネジが数本抜け落ちていて
行方不明のままだから
ポンコツオトナコドモはオロオロする
イタイノキライイタイノキライ
心で叫びながらギュッと目を瞑って
蒼白になったわたしは固まる
『おかあさん、助けて』
と
亡くなった母の名を無意識に
胸の中で呼んでいる
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