心ひとつだけ

見えない鎖で

縛られていたのか

自らが縛っていたのか

少なくともそれを

解くことができなかったのは、わたし


自分の中で迷子になって

自分の中に閉じ込められて

自由の意味を今頃になって

空を見上げて考えている

翼はなくてもこの足があったのに、と


心ひとつだけでいい

旅に出られたらなんて

そんな夢を見るけど

それには分別が邪魔をするし

この痛む足ではもう長くは歩けない


それでもいつかと

見果てぬ夢をみる


心ひとつだけ


心ひとつだけ持って

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る