夏でも秋でもない季節

蝉が鳴かなくなって

だのに空気はまだぬるく湿気を含んで

暦の上では

とうに秋は始まっているのに

わたしはまだ

薄手のシャツの袖を

まくって着ている


相変わらず

マスクは息苦しくて

逢いたいひとにも逢えず

箱のような部屋と

病院を行き来する日々

いつまで続くのだろうと

溜息はこぼれる



夏でも秋でもないこの季節の境目


誰かの胸で子どもの様に

ただ

泣きじゃくりたくなる時があります

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