いねむり

ちょっとウトウトしただけのつもりが

読みかけの本にうつ伏せて、いねむり


飲みかけの麦茶の氷は

すっかり小さくなって

コップを手に取ると微かに揺れる


雲ひとつない青空は

その色を深くして

西陽が部屋を橙色に染めている


ああ、やっちゃったなぁと独り言

本に栞を挟みなおして

夕食の準備に取りかかる


今夜は素麺、具を沢山用意して

ネギ、大葉、ミョウガ、おろし生姜

錦糸卵、ハム、胡瓜、トマト、鶏そぼろ


さてさて、あとは麺をでるばかり

いそいそと本の続きに戻る

こりゃまた懲りずに、いねむりしそう


そんなこと考えながらも

ページめくる手が止まらない、夕暮れ

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