星と金平糖

遠方の友人から久しぶりのMail

「あなたの好きそうなものを見つけたから送るね」って


届いたのは

WISH ON A STAR(願いの星)という

美しい缶に入った金平糖


昔からの友だちは本当に

わたしの好みをよく知ってる

お礼の電話したら「ふふふ、でしょ」


誕生日でも何か特別な日でもないけど

これを見つけた時に

「あなたの顔が浮かんでね」って


嬉しいなぁ、そのきもち

わたしを思い出してくれたこと

照れた声で「贈りたくなっちゃったのよ」


ありがとね

大切に”願いの星”をいただきます

美しい缶が空いたら何を入れよう


小さな玻璃ガラスの星のイヤリング

そっと忍ばせておくのも素敵ね

そんな話をしながら笑いあう


この不穏な世の中が落ち着いたら

また、会いたいなぁ

その時は、いーっぱいお喋りしようね


電話のあとで


今度は彼女の好きそうなものを

ゆっくりと楽しみながら選んで贈ろう

そんなこと思いながら


小さな金平糖を、ひとつ

つまんで口にいれたら、ふわりと解けて

きっとまた会いましょう


ありがとう

やさしい友だち


星に願いを

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る