「ケンカも出来なかった」2021年6月10日深夜
「いいやもう、俺疲れたよ、尽くしてきた、けどもう無理」
やっと既読が付いた。
なんて言ってくるのか、、、
『1つ言わせてもらうと』
『話がコロコロ変わるし、聞いてないことがどんどん出てくる』
『時間が無いなか、そんなのが展開されて、こっちはどうすればいい?』
『あと、間取りの写真、取ってきてって頼まなかった?』
『こっちが頼んだこと、そっちのけやん』
「早くってせかしたのは、そっちやし」
『間取りの写真』
「それと高い電化製品は、違くない?」
『分かった、それは謝る』
「一つ言わせてもらうととかいってるけど、こっちは言いたいことたくさんある」
『今、全部ぶちまけて』
「俺は出来ることをやった、初めてやし、誰でも完璧に出来んって」
「文句言われてやる気になる?」
『たしかに前の米美ではない、たくましくなったと思ってる』
『ごめんね』
『私も不安で、彼にいつバレるか』
「俺はこのまま一緒に住んでも、上手くいかんと思う」
『分かった』
『じゃあ、舞子だけでもお願い』
『彼によく、ボディタッチされてるらしいから、、、』
「うん最初からそのつもり、その話をしたかった」
『私も、いつの間にかズルくなったもんだ』
『彼と一緒かもね、お金のことは本当に知らなかった』
「舞子のことが1番にあって行動してた」
『私どうしていいか、分からんくなった、焦った』
『でも、すぐに打ち明ける人がいない』
『もちろん、じいちゃんやばあちゃんにもこんなこと、言えない』
『こんなこと、軽々しく言えない』
『ごめんね、米美の優しさに甘え過ぎてた』
「うん、だけど母さんヒステリーはないよ、、、」
『ごめんなさい』
「優しいけど限界がある」
『やっぱり、母親の資格ないわ』
「このままやと、一緒に暮らしても衝突するって思ったからぶちまけたんだ」
『この件、お互いの確認不足、説明不足、言葉足らずもあるんじゃないかな』
『私たち家族、みんな、言葉足らずで、よくケンカになる』
「うん、けどあの高い電化製品を連発はないよ、、、」
『それは謝る、ごめん』
「正直今のまま、母さんとは上手くいかないと思う」
「舞子はどうする?」
『舞子に決めさせたい』
『舞子も大人の手前だけど、考えはちゃんと出来る子』
昨日のことを思い出す。
電話で俺のことを理解してくれた。本当にいい子だと思う。
保育士を目指してることはある、双方の話を聞いて解決した。
「舞子は日程を早めても、なんで早めたかをすぐに理解した」
「だから、出来る子だと思う」
『もう1つだけ言わせて』
『大きい電化製品は引っ越しに時間かかるから、置いていくつもりだった』
「それでも、高いのは選ばん」
「逃げるために買うんだもん、利便性なんて二の次」
「金銭感覚、ズレてんだよ」
『今と同じ水準で考えてしまっていた』
『そこが私が気をつければよかったのに、ごめん』
「アイツが色々したから狂ったんだろうな、、、」
『そうだと思う、米美が言ってくれて目が覚めた』
『たしか、彼が生活の水準を上げてるって、よく言ってた』
「逆に俺は切り詰めたよ、手元月7万でやってたよ?」
『1人で7万、キツイと思うよ、仕事しながらだし』
「Wi-Fiで5千、筋肉サプリで5千、接骨院で5千~1万」
「だから食費、娯楽費、貯金はだいたい月5万」
「それでお金貯めて、パソコンも買った」
「食費をかなり削った」
『食費しか、削るところないよね』
「だから分かる、実家の食事かなり贅沢してるって」
「まとめ買いして同じもの食べる生活、想像できる?きつかった!」
『安いものってだいたい決まったものが安いからね、ごめん』
『その気持ち、分かってなかった』
「そんな生活でお金が盗られてるんだよ、怒るのは当然だよ!」
「だから最初から訴える気持ちだったけど、母さんのこと思ってそれやめた」
「どんなけ我慢したか分かる?」
『私には最初から言う権利なかったんだよ、ごめん』
『色んなこと分かってなかった、米美の気持ちさえも見えてなかった』
「服節約してたってのも流してたし、心配しないの?」
『するけど、彼の入れ込んだ米美のイメージしか、私にはなかった』
「服並びに靴下とかも一切買ってないからね、じゃないと出来なかった」
『心配はした』
『検査を受けることは知ってたけど、彼に聞いたら、結果を言っきてないって言ってたから、さらに米美から心が離れていった』
「俺はアイツに電話した」
『ごめん、お互い彼に頼り過ぎた結果だと思う』
「本当に心配なら、母さんからするよ電話」
『だから、12月の検査の予約解除が大きかったんだって』
『それで米美を心配してきたのが、プツッと切れてしまった』
「それも俺の意思とちゃう」
『彼はそれを利用した、私の行動を見て検査結果も言わなかった』
「違う、母さんは自分の思った通りの行動しないと嫌なんだ」
『そうかもね、、、』
「この引っ越しの件だってそう、こっちはせかしたから急いだのに」
「自分の計画とかが崩れるから嫌だったから、ヒステリーだよ?」
『ごめん、舞子がすごく喜んでるのを見てたら、、、』
「今日は高い電化製品でヒステリー、やっていけるかってなったよ」
『米美は、とにかく舞子のことを優先で考えて頑張ってた』
『あと、節約して、しんどい思いしてた』
『私がわがまま言ったばかりに、米美の心が折れてしまった』
「寝れなくて、仕事中にヒヤッとしたことある」
俺の仕事は機械を使うから、危険と隣り合わせ。
寝不足でヒヤッとしたことが何回もある。
『米美がどんなに大変だったか、考えてなかった』
「四六時中、考えてたよ」
「守るために色々考えたし、少しでも早くに行動したかった」
「だからかなり無茶をしたし、身を削った」
『ごめんね、私が米美の気持ちを踏みにじったんだね』
「15日の休みも同僚に頼み込んで渋々変わってくれた」
『仕事で頼み込むの大変だと思うし、嫌な顔されるだろうし、、、』
「俺より10歳上の人だよ、同じこと出来る?」
俺の勤めてる会社は、中途採用が多いので歳が近い人はいない。
『かなりの勇気がいるし、覚悟に近い、何言われてもおかしくない状況』
実際、同僚にチクチクと後から言われてる。
「休みの位置を変えるってことで了承してくれた」
「だから代わりに25日が休みじゃない」
「だから15日の午前に契約、午後に弁護士に相談して、深夜に自分で引っ越し」
『ごめん、色々せかして』
「弁護士は平日の昼間しか無理、けど休みがない、だからかなり身を削った」
『上手くごまかせなくて、少し様子が変なの気づかれて焦ってた』
『ごめん』
『休みがない中、動くのってキツイと思う』
「仕事の昼休みも、母さんや松井さんと連絡取ってた」
『休まる時がなかったよね』
「思いついたことを松井さん提案して相談し、母さんに伝える」
「ずっとしてきた」
ほとんど今回のことは、俺が提案して松井さんが出来ること出来ないを判断して、色々進めてきた。こんな急ピッチで出来たのも色んな偶然もあるけど、努力のおかげでもある。
家を買うって動き出してから、約2カ月。
22歳でここまで出来る人に会ったことがないとか、学力とは別の頭の良さがあるとか、松井さんには言われた。よく分からないけど、そうらしい、、、
『それは松井さんもすごく褒めてたね』
『あんなに褒められてる米美を見たことなくて、誇らしかった』
『高校までは、私が頭を下げることばかりしてきたから』
「本を読んで知識はついてる」
「その物語と一緒に知識をつけてきた」
「図書館戦争の別冊で、ポルノとかストーカーの話があった」
ざっくりと母さんに内容を話した。
それを聞いた母さんは怖がってた。
書いてる有川ひろ先生はリアリティー追及型だから、出来ないことは書いてないと思う。
「最悪、舞子にネットタトゥーがつけられたら、舞子の人生が詰む」
「1度でもネットの海に流れたら最後、回収は不可」
『そのポルノ疑惑で舞子怖くなって、ネットで相談してたら、彼に携帯チェックされて怖くなって何も言えずに過ごしていたってさ』
『ネットで知り合った人に会う約束してたみたいだから、あかんのやけど』
誰にでも相談できないって、こんなこと、、、
ん?みたい?
まさかな、俺と一緒?
母さんがアイツから聞いた話ぽいから、嘘が混じってるかもな、、、
まさかな、、、
「俺ら兄妹を情報弱者にしてるね」
『舞子が必死になって探したら隠し場所を見つけたけど、一緒にパンツが』
『しかも洗う前のね』
「それを前に聞いたから、焦った」
「だから助けたいって思った」
『全部、彼がうちらをバラバラにした』
「俺ら兄妹は母さんの思った通りには、絶対動かない」
『分かってるよ、もう大人だもん2人とも』
「それで俺、ヒステリー起こされたよ?」
『私も何とかしたかった、体もおかしかったし、更年期かなと思うけど』
「それとこれ関係ある?」
『ごめん』
「だからこの先、やっていける自信ない」
『舞子のことお願い』
「分かった」
「舞子にこのラインを見せて、決めさせて」
『分かった』
「マジ眠いから、寝るわ」
初めて母さんとマジなケンカをした気がする。
俺が長い話を覚えれないから、何で怒られてるかが途中で分からなくなって、怖くなって話せなくなって、黙っちゃう。それで母さんがもういいってなって終わるパターンがいつもだった。
ふとパソコンの右下の時計を見る。
時間は深夜2時。
そりゃ、眠いはずだ。もう寝ないと、仕事に影響が出る。
もうすでに影響は出てるけど、最悪ケガをしないようにしないとね、、、
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