「親の想い」2021年5月31日夜②

「俺さ、、、母さんと仲直りしたい」


『仲直り?』


なんでそんなことをって思うかもしれないけど、言いたかった。


「今まで悩ましたりしてさ、、、謝りたい」


『親子だから、相当な理由がない限りきらいにはならないよ』

『私は、父親があんなんだったからさ、、、』

『私だけでも愛情たっぷり注ごうって思って、育ててきたんだよ』

『だから、厳しいことも言ってきた』

『2人とも私の元を巣立って、ちゃんとした大人になっていって欲しかったから』


「俺、二人を助けたい」

「自分がどうなってもいいから、助けたい」


『ちゃんと幸せになってほしかった』


「ありがとう」

「今だから分かる、あの時は気づけなかった」


『ちゃんと親の想いが伝わってて、本当に良かった』


「社会人やってて、色々分かってきた」


『そうだろうね』

『社会に出て、まだ4年』

『米美と同じ年の頃は、もう結婚も考えてた時期だったな、、、』


「だからさ今度は、俺の番だ!」

「言ってることメチャクチャかもしれんけどさ、助けたいだ!」

「だから家電をどうしようかを迷ってる、、、」


新居に使ってるものを持ってるか、家族で新たに買うかだ。


『家電?』


「母さんと舞子、これからどうするの?」


『まだどうするか、決めてないんだわ』

『荷物大量にあるし』

『今月、友達の誘いでフリマで出店することになって、作品を作らないといけなくて、、、』

『これなんだけど、、、』


たぶん、ハワイアンのパッチワークのものと思われる作りかけの作品の写真が送られてきた。


「最悪訴えても民事だから、身柄は自由だから怖い」


『そうなんだよ』

『私が色々と情報提供したこと、バレるとヤバイかもね、、、』


「だから、こっちに避難してほしい」

「それで傷害事件に発展したら、俺は後悔する」


『身内で用心棒を呼ぶ?』


「俺の家に避難が手っ取り早いかもしれん、、、な」

「松井さんに聞いてみる」


困ったときのマツエモンに聞いてみる。

松井さんのことね。心の中でそう呼んでる。

返信がきた。


「家族には話さなくて良いし」

「ていうか、この話を広げたところで良いこと無いってさ」


『じゃあ、誰にも話さない方がいいということ?』

『どちらの結果でも穏便にした方がいいの?』


「シラを切れば話す、認めれば話さないがお互いの為だと思うよってさ」

「認めた後、態度が最悪な場合は言ってもいいと思うってさ」



ここまで書いたとこで、俺は疲れから寝落ちしてしまったのだった、、、

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