学習部屋

バブみ道日丿宮組

お題:優秀な小説上達法 制限時間:15分

学習部屋

 インプットとアウトプット。

 それを何回か繰り返すことによりリズムを自然と会得する。

 その感覚は予習復習に似てる。

 かつてなぜ勉強が必要なのかわからなかったが、一回学んだことがそのまま形になることを覚えると悪くは思わないものだ。点数も上がるし。

「が、めんどくさい」

「まだはじめて20分しか経ってないよ」

 面を上げると、彼女が困った顔をしてた。

「読書したい」

「終わったら何時間でもしてもいいからね。あっちゃんと今週分の新作はもちろん作るんだよ」

「わかってる」

 彼女は僕のweb小説の読者だった。更新してるのは主に彼女のためといっても過言ではない。

 勉強に戻る。

「不思議に思うんだけどさ」

「ん?」

「どうして君は僕と付き合ってくれるの?」

「うーん。図書室で読書してる姿が眩しかったからかな」

 なるほど。

 あのときの僕はいいアイディアが浮かばず、インプット作業に勤しんでた。何度も何度も書き直し書き直ししてた。

 あまりいい僕じゃなかったんだけどな。

「そっか。今はどうなの?」

「今はそうだね。テニスウェア着て頑張って走ってる君が好きかな」

「運動音痴を見て楽しむとかドS間違いなし」

 テニスボールが近寄ってくれればまだ違った姿を見せれたんだけど、

「あとは君がたまに見せるふとももが素敵」

「ただのセクハラじゃないか」

「わたしよりいい肌してるんだからいいじゃない」

 ふわりと彼女がふとももを触った。

「ひゃう!? や、やめてよ」

「いいじゃない。シャワー室、お風呂でも一緒なんだから」

「そ、れは理由にならないと思うのですが」

 こんなセクハラばかりの彼女だけど、おかげでアイディアはたくさんでてくる。読書で得るインプットではなく実体験によるインプット。濃厚な色が出て読者からの評価も高い。

 おかげで百合ばかり書いてしまってる。

 ほんとだったらファンタジーとかそういう夢の世界を書きたい。

「はぁ……」

「ほら、あとでご褒美あげるからまずはしっかりと1時間頑張ろう」

 ご褒美と聞いて嫌な思い出しかないが勉強しなきゃいけないのは本当のことなので意識を切り替える。やることはアウトプット。今までやってきたことを出せばいい。

 それがなによりも大切で、大変なことで、面白くもあった。

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