エピローグ

 こうして世界中から核兵器の存在意義がなくなり、「核の傘」などというものも全く意味がなくなった。唯一の被爆国である日本だからこそ、成し遂げられるべき偉業だった。そして核兵器に個人的な恨みを持つ俺の復讐も果たされたことになる。


 しかし。


 これで世界は平和になったか、というと……


 大量破壊兵器のトレンドは、今後は生物兵器、化学兵器の方にシフトするらしい。全く、人間の罪深さにはほとほと呆れ返ってしまう。


 それでも、俺は思う。


 核兵器が消滅できたように、それらの兵器に対しても無力化する手段が何かしらあるのではないか。それを見つけるのが、科学者の使命ではないだろうか。


 そう。


 俺たち科学者の戦いはこれからだ!

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