見えない君

見えない君を、探してる。-第一話

 夏の暑い日。

 姿の見えない君を、探している。


「君に、逢いにゆく」


 君が存在しているその世界まで。たくさんの蒼色が駆けて行った。

 ふわっと浮かんで逢いにゆく。顔も知らないあなたの元へ。


 風が吹いた。君はこの世界に居るはず。

 顔は見えなくてもね、会えると良いなあ。って思うんだ。


 空気のにおい、それは8月も終わる頃。

 時間という名の世界のルールはどの世界も一緒なんだ。

 ふわっと浮かんだ。

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