チャプター19 認識・再構成・白石麻衣

ある朝、鏡を見たら鏡の中に白石麻衣がいた


えー!!

となったが、無視を決め込んだ


たぶん、脳が狂いはじめている


その証拠に、会社でも誰も白石麻衣である私を見て、驚いたりしない


私たちの見ているこの世界は、ダイレクトに見たままを認識しているのではない


あくまでも、目で見たものは脳を通過して私たちに認識される


目は、レンズだけの役割であり、認識は行なってはいない


不思議なもので、退社する頃には白石麻衣である自分に慣れていた


一日中男性だけでなく、女性からも熱い視線を浴びせられた


美人も大変なんだなと思い、とにかくこれからは白石麻衣として生きていこうと思った


翌朝、鏡を見たら

そこには

驚愕した表情を浮かべる

大人びた美少女がいた


齋藤飛鳥 だった...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る