第2話 寮生
私が寮に来て歓迎パーティーをする事になり買い出しに行って寮に帰宅。
車内で色々と話を聞いた。
元々、男子校だった事。
女子は少ないとの事だった。
話を聞く限り、かなりヘコむんだけど、寮生の誰かと一緒になれば良いんだけど……
「たっだいまーーっ!栄次さん、超腹減ったんだけど」
お腹減ったと言ってるものの、元気に寮に帰宅してくる男の子。
彼もまたカッコイイ系だ。
「お帰りー竜ちゃん」と、亮平。
「竜神、夕飯ならまだ今から他にも作る所やで?」と、康介君。
「今から!?マジでぇー。俺、死ぬ!」
「死んだら、線香一本でもあげたるわ」
「あのなー。つーか、この食材何日分だよ!」
「歓迎パーティーやて」と、康介君。
「歓迎パーティー?」
「今日から可愛い女の子が入寮するのよぉ〜」
「可愛い女の子?」
「そうよ〜。春日 悠菜ちゃんだって」
亮平君が言った。
「初めまして!春日 悠菜です。宜しくお願いします!」
「可愛い…?いやいや、普通じゃね?」
「良かったな!ブサイクって言われんくて!」
「康ちゃん!」と、亮平君。
「何気に失礼だよ!康介君!別に可愛いとか認めてる訳じゃないけど…」と、私。
「はいはい。それまで!夕飯作るの手伝ってくれたらもっと早く終わるんだけどぉ〜」
「俺、用事ある!」
と、帰って来た男の子は言った。
「あっ!俺も用事を思い出したわ!」
と、康介君が言った。
二人は逃げるように、各々の部屋に向かった。
「全く!困った子達ね!」
「さっきの男の子は、近藤 竜神君。同級生だよ」
亮平君は教えてくれた。
「うん。分かった」
しばらくして―――――
「ただいま!」
「おかえり!零一君」
「…何だ?この胃もたれしそうな御馳走は!」
「新しい寮生の歓迎パーティーよ〜♪」
栄次さんが言った。
「どうも!初めまして!」
「…女?」
「はい!」
「女装しているわけじゃないのか?」
「そんなんじゃないです!」
「そうなのか?」
「夕飯出来たら呼ぶよ。零一君」
亮平君が言った。
「ああ」
《クール?カッコイイけど…》
「ただいま〜」
「おかえり!恭吾君」
亮平君が言った。
「あれ〜?何かパーティー的な感じ」
「そうよ〜♪新しい寮生の歓迎パーティーよ〜」
「新しい寮生?」
「どうも!」
「女の子?」
「はい」
「正真正銘の?」
「はい」
「やぁねぇ〜。ごめんなさいね。悠菜ちゃん。私が、こんなだから、みんな疑っちゃって〜」
「いいえ」
「安心して良いわよぉ〜。彼女はれっきとした女の子よ〜」
「そうなんだ」
《ここはイケメン寮!?次々にイケメン帰宅してきたんだけど…》
歩み寄る男の子。
そして、顔をのぞき込んだ。
ドキン
《至近距離!ヤバイっ!背も高くてモデルみたい》
《カッコ良くて…王子様って言葉が合ってるかも》
「可愛い〜♪顔赤いよ〜」
男の子が言った。
「だって…顔近過ぎて…」
「案外、純な感じ?」
ツンと頬を突っついた。
ドキッ
かぁぁぁぁ〜っ!
顔が更に赤くなったのが分かった。
「お顔真っ赤かなんだけど〜」
「人をおもちゃにしてからかわないで下さい!」
「ごめん、ごめん。そんなつもりはないんだけど。1年生なんだよね?」
「そ、そうです」
「宜しくね〜」
そう言うと去って行く。
《未だに心臓が…》
《スキンシップ半端ない!》
「大丈夫?悠菜ちゃん。今のは、花月 恭吾君。彼は洞察力凄いから」
「そ、そうなんだ…」
「うん。油断できないんだ」
「そうね〜。人の心詠まれてるんじゃないかって位、洞察力のある男の子」
「そうなんですね」
「そして、恭吾君の前に帰って来たのが、 五十嵐 零一君」
「つかみ所がない男の子」と、亮平君。
「そうなのよねー」と、栄次さん。
「クールな感じなんだけど」
「何か不思議な魅力があるのよね〜」
「そうなんですね」
「どう?みんな寮生だけど、仲良くなれそうかしらぁ〜?」
「多分…まだ個人的に各々、話はしていないから分からないですけど…」
「悠菜ちゃんなら大丈だよ!」
「うん…」
「本当、みんな良い人達だし、何かあったら栄次さんに何でも相談しなよ」
「そうよ〜。寮長だし、男心と女心、持ってるから〜」
「はい!そうします」
「勿論、俺達にも気軽にどうぞ!」
「うん、ありがとう!」
その日、みんなで歓迎会をしてくれた。
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