わたしのもくひょう

バブみ道日丿宮組

お題:今年の私 制限時間:15分

わたしのもくひょう

 今年の私は今までの私とは違う。

 そうは思いたいがーー、

「……」

 部屋の中に散らかる筋トレグッズの数々を見渡すと少し冷や汗が溢れてくる。

 やりたいことをやったけれど、身につかなかったものだ。

 だって、継続しないんだもの。

 でかいやつ買えばそれなりに使うだろうと思って買った。結果は洋服を飾るための家具。どうしようもないね。

 売ることも最初の頃は考えてた。でも、売ったら筋トレできなくなると考えると踏ん切りがつかなくなる。

 だから、増えた。

 ダンベルは1kgから10kgまでかなりの種類が棚に入ってる。こんなのは2,3つ異なる重量があればいいし、むしろペットボトル使えば重量を自分で管理できたはず。

 腹筋ローラーなんて腹筋すればいいだけで使わなきゃ意味がない。腹筋マシンもそうだ。

 私はそんな数々をコレクションしてる。

「はぁ……」

 友だちに小さいねと言われて筋トレをはじめたものの、依然として小ささは変わらない。成長期を過ぎた人間が成長することはほとんどない。誰しもがわかってること。多少の筋トレで変わらないのも当然のこと。簡単につくのなら、世間一般ガチムチばかりだろう。オリンピックの選手ですらそんな筋肉隆々な姿の人は半分にも満たない。

 筋トレといえば、当然お金を払ったジムに通う事も考えた。

 でも、大金じゃない限り行かなくなるもので……プールにもいかなくなった。遊びにいくことはあっても全身の筋トレという意味じゃいかない。

 ならばとはじめようとしてるのは、屋敷の掃除を手伝うということだ。

 この家は15人の使用人たちが管理してくれてる。その数はそれだけ管理に人数が必要なことを示してる。私が増えたとして大して負担が減るわけでもない。

 ただ……この場合は、『お嬢様にはおまかせできません』と一番筋トレになりそうなことが外されることが問題だ。

 貴重品をどうこう扱うかもわからないし、手伝わないほうがいい場面がたくさんある。

 そうなると……何もしないのと何も変わらなくなるだろう。下手したらやらないほうが筋トレになることもあるかもしれない。

 そうして私はーー苦手な勉強を筋トレと称してやることにした。

 

 結果、体重は3kgほど減り、筋肉も減ってしまった。

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わたしのもくひょう バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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