小説の書き方
バブみ道日丿宮組
お題:昨日食べた小説訓練 制限時間:15分
小説の書き方
経験というのは貯蓄されてくものだと一般的に言われてるが果たしてそうなのだろうか。
というのも毎日毎日文章を書き続けても上達したという実感がわかない。
『それは才能がないからだ』と呼べるかもしれない……が認めたくはない。
昨日書いたものより今日書いたものが素晴らしい。そう信じなければ小説はやっていられない。もちろん作り出すだけでなく読み込むのも大事だ。
それはお気に入りの小説家だけでなく多岐にわたるほうがいい……と思う。
かといって幅を広げるのもよくない。好きじゃないジャンルを読むのもよくない。好きなジャンル、設定だけみるのはもっとよくない。
じゃぁいったい何がいいのだろうか。
名作と呼ばれるものであっても自分に合わなければただの苦痛時間を経過させるだけだ。
そうしてくと結局は好きなものを選んでしまう。そこから何かを得られればいいのだが楽しんでしまうと何も身につかない。
見稽古とも呼べるこの訓練方法だが内容が入ってこなければ読んでる意味もない。
では一番効果が得られる方法とはなんなのだろうか。
それはーーーーーーーーーーーーーーーーーーー実際に書いたものを読んでもらい感想をもらうことだ
「で、読み終わった?」
「まだ3分も経ってないでしょ。もう少し待ちなさい」
彼女はオレの幼馴染で小説の先生。彼女の作品は既に世の中に広まってる。そんな先生に読んでもらえてるだけオレはまだマシかもしれない。
今じゃネット小説は数万以上も毎日投稿されてる。そんな中で誰かが読んで感想を書く……なんて素晴らしいことはなかなか起こらない。
もちろん、人気のある作家ならいろいろつくかもしれないがオレみたいな小物はそうはならない。
「だいぶ書き方変えたのね」
「書いてるうちにそうなったんだ」
そうと彼女はつぶやくとまた小説に集中しだした。
オレは邪魔にならないように部屋の外を眺めることにした。
青い空、白い雲。
平和な世界がそこにある。
「……」
小説の舞台は戦乱の世。こんな青空を見る機会がない世界の話だ。オレがそんな場所に召喚でもされたらすぐにでも逃げてしまうだろう。
どうして物語の主人公というのは逃げずに挑むのかよくわからない。
オレの作品は現実味を帯びてるーーとはいえ苦痛まみれた物語だけでは面白くはないからたくさんの出会いを付加してる。そこを入れるなら現実味なんていらないじゃないかとも思う。
そこは技術力の違いでカバーできるかもしれないが……。
彼女の感想を待って、内容の方向性を決めよう。
そうして彼女が感想を述べた時、オレは小説の書き方をまた変えることを決意した。
小説の書き方 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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