第2話
いつだって、僕の目の前には、白いベッドに横たわる女の子がいる。
一日のほとんどをベッドの上で過ごして、
時々、寂しそうにに空を見ているんだ。
僕はその女の子と、いつも白い服を着た大人しか知らない。
白い服の大人たちは、
女の子を何処かに連れていったり、
女の子に繋がっているチューブをいじったり、
僕には見向きもしない。
『タイイン』が、目標らしい。
女の子は、時折僕を見ていた。
僕のことを知っているのは、
女の子だけだった。
僕は不安だった。
夏になっても、
秋になっても、
散る気配のない僕を、
あの子は、どう思っているんだろうって。
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