【理論化学】電離平衡(解答・解説編)
【解答】
(1)225〔mL〕
(2)中和塩の酢酸ナトリウムが加水分解し、一部が弱酸の酢酸になることで水素イオンが減少し水酸化物イオンが水素イオンよりも多くなったため。
(3)9.22
(4)4.27
(5)4.39
【解説】
(1)求める水酸化ナトリウムの体積をV〔L〕と置くと
3.0〔mol/L〕×0.075=1.0〔mol/L〕×V〔L〕
∴V=0.225〔L〕
(3)Kh=〔CH3COOH〕〔OH-〕/〔CH3COO-〕=c2h2/c(1-h)
1≫hより1-h≒1なので
Kh=ch2⇔h=√Kh/c
つまり[OH-]=ch=√cKh
Kh=Kw/Kaと[H+]=Kw/[OH-]より
[H+]=√KwKa/cが成り立つ。
酢酸ナトリウムの濃度は
c=0.225/(0.075+0.225)=0.75
pH=-log[H+]より
求めるpHは
pH=-log (√0.75×2.7×10^-5×1.0×10%-14)
=-log (3/5×10-9)
=-log 3 + log 5 +9
=9+0.6990-0.4771
=9.2219
≒9.22
(4)緩衝作用が起こっていると考えて解く。
[H+]=[CH3COOH]×Ka/[CH3COO-]
ここで酢酸は一定量の酢酸イオンがあるので電離していないと考えてもよい。
つまり[CH3COOH]は酢酸の濃度、[CH3COO-]は酢酸ナトリウムの濃度として考える。
水酸化ナトリウムを225mLの1/3使う→75mL用いる
[CH3COOH]=3.0×0.0751-1.0×0.075/(0.075+0.075)
[CH3COO-] =1.0×0.075/(0.075+0.075)
[CH3COOH]/[CH3COO-]=2
[H+]=2.0×2.7×10^-5=8.1×10^-5=81×10^-6
よって求めるpHは
pH=-log (2×3^3×10^-6)
=6-3×0.4771-0.3010
=6-1.7323
=4.2677
≒4.27
(5)緩衝作用が起こっていると考えて解く。
水酸化ナトリウムを225mLの2/5使う→90mL用いる
[CH3COOH]=3.0×0.075-1.0×0.090/(0.075+0.090)
[CH3COO-] =1.0×0.090/(0.075+0.090)
[CH3COOH]/[CH3COO-]=3/2
[H+]=3/2×2.7×10^-5=1/2×81×10^-6
よって求めるpHは
pH=-log (1/2×81×10^-6)
=-log (2^-1×3^3×10^-6)
=6-(-0.3010+4×0.4771)
=6-(-0.3010+1.9084)
=6-1.6074
=4.3926
≒4.39
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