失礼な眼鏡店員は時々執事2眼鏡

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失礼な眼鏡店員は時々執事 2眼鏡

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失礼な眼鏡店員は時々執事 2眼鏡



店員 :お客様になんとか良い眼鏡を選んでいただきたいがどんどんエスカレートしちゃい失礼なことしちゃう。業績悪化し辺境の地に移転。たまに前職の執事が抜けないカッコいい冷静沈着なイケメン


客  :出かけ先で眼鏡が折れちゃったうっかりさん。眼鏡屋だー助かったーって気楽な気持ちで入っちゃった客。ツッコミLVが17ぐらい上がる。





本編↓





「うっわー…やっちゃったよぉ。また眼鏡割っちゃった…意気揚々と旅行に来たのにこんなところで……とほほ…こんな辺境の地に眼鏡屋さんなんてないよなぁ~?ん?あれは…もしや……いや、違うよな?とにかく入ってみようか……ガチャ、すいませーーん」


店員

「カラランコロロンカラーラン。いらっしゃいませ、ご主人様。あ」


「あ、やっぱりだ!あの時の眼鏡屋さんだ!もーう声で言った入店音はツッコまないよー!」


店員

「貴様は…あ、いや。失礼しましたご主人……お客人」


「今貴様言うたよな?そして急な時代劇感ん」


店員

「今日は、どのようなご用件でしょうか」


「また眼鏡やっちゃって…こんどはレンズまで割れてしまって」


店員

「なるほど……眼鏡に怨みでもある感じです?」


「無いよっ!無いと困るぐらいには愛しているよ!!」


店員

「そうは見えませんが」


「外側には出ないだろうね?眼鏡愛なんてさ?」


店員

「いえ、先日ご来店された方は書いてましたよ?眼鏡LOVE、と」


「そりゃ凄いTシャツだこと!」


店員

「Tシャツにではありませんよ、眼鏡にです」


「レンズに書いたら見えないでしょうが」


店員

「印字ではありませんよ?眼鏡LOVEという形のフレームでしたから」


「凄い職人が作ったことでしょうねぇ!!何その眼鏡!」


店員

「それぐらいの眼鏡愛が無いと…ねぇ?」


「なんですかその目は…とにかく!使えなくなったんで今ある眼鏡見せてください!」


店員

「かしこまりましたご主人様。あ、いえ……お客様は主人」


「奥様は魔女。みたいになっちゃってんじゃん!はいはい眼鏡見せてください!」


店員

「これ、今一番売れてるんすよ……どうですか?」


「おぉ!!これは可愛いぃ…猫柄の眼鏡とかめっちゃ可愛いじゃないですかぁぁ猫好きなんですよー私ぃい!しかも色も8色あるんですね!!」


店員

「それはそれは大変ご機嫌麗しゅう」


「使いどころおかしいですよねそれ」


店員

「あ、そうだ。フフッ…この眼鏡ね…面白い…フフッフッ…逸話があるんですよ」


「ほぅほぅもぅ笑いながら話しておられるがご拝聴しようじゃないか」


店員

「はっ、御意に。」


「この状況を楽しんでますねぇ…で?!」


店員

「少し前にですね…凄い坂の上からリンゴがいっぱい入った紙袋をこぼした方が居たんですよ」


「ふんふん」


店員

「そしたらリンゴいっぱい転がるじゃないですか?そのリンゴをね…あっ、ハッハハ、ちょっと待って…ンッフフフフ…思い出して、クッヌフフフフ!」


「笑い方すげえね。」


店員

「あー……あ、すいません笑っちゃって。で、どれにします?」


「ぉおう!オチまで聞かせてくれなかった!!リンゴが転がってどうなったんですか?」


店員

「あ、話の途中でしたね。そのリンゴをですね、猫がめちゃくちゃ追いかけまわして全て止めたんですよ!凄くないですか?」


「へぇぇ!それは凄い!!ある意味奇跡ですよね!」


店員

「ですよねぇ」


「……で、眼鏡に関する逸話は?」


店員

「以上です。」


「あー…そういう……この黄色いいな!!」


店員

「そちら新色となってまして大変人気が御座います。大変、お目が高い」


「お、そうなんですか!?……これ、普通の黄色ですよね?なんかの生き物の色とかじゃないですよね?」


店員

「何のお話をされてるのですか?もちろん普通ですよ?」


「こないだの話をしてんだよっ!毒カエルだったよね確か!!」


店員

「そんな古のお話…どこから聞いてきなすった」


「どこの長老だどこの」


店員

「この黄色は普通ですよ。普通の黄色です。」


「ふぅん?原材料は?」


店員

「インドコブラ」


「コブラ言うたな今。はい無い。このシリーズ怪しい…」


店員

「でも猫柄可愛いでしょう?」


「これは、うん、可愛いけどさ」


店員

「だってね?猫の背に眼鏡の模様がある眼鏡模様の眼鏡なんですよ?……え、待って違うか…眼鏡の模様がある猫柄の眼鏡?ん?あ、違うか。あ?眼鏡柄のある猫柄の眼鏡模様の眼鏡……です?」


「いや聞かれても」


店員

「原材料まで聞かれたことないですからねぇ…そんっな細かいこと聞かれたことありませんからねぇ」


「前科があるから聞くんだよ!で?いくらなんですその眼鏡」


店員

「2800円です」


「良心的ぃ……それは聞かずに買うだろうなぁ」


店員

「しかしですね…クレームが多いんですよ」


「だろうね」


店員

「やれ肌がピリピリしてきたとかやれ腐敗してきただの……ありえないですよね」


「ありえちゃうんですよそれが。今すぐ販売中止にしましょう」


店員

「そうですかぁ……残念でならないですが仕方がありませんね」


「もっと普通ので作ればいいんですよ…せっかくデザインは良いのにぃ」


店員

「ほんとですか!?デザイン、良いですか!?…ありがとうございます」


「お、店員さんがデザインしてる感じです?」


店員

「いえ、3歳の姪っ子です」


「姪っ子ちゃん天才かて」


店員

「ではお客様、やはりオーダーメイドの眼鏡等いかがでしょうか?」


「そろそろ来るかなーって思ってました」


店員

「まぁこの辺かなと計算しておりまして…いつもありがとうございます、おご主人客様」


「すげぇ言い辛そうでしたけど」


店員

「覚悟の上でした。さて、まずはフレームから選んでいきましょうか」


「フレームね…一応言っておきますけど。普通のでいいですよ?魔法反射する効果のあるやつとかまじでいいんで」


店員

「えー」


「えーじゃないですよ私は純粋に眼鏡が壊れて代品を欲しい客だってことを忘れないでくださいね?」


店員

「体力・スタミナが徐々に回復する良いフレームがあったのに…残念です」


「何それすげぇじゃん……それがいい!!」


店員

「もぅ気が変わったのでだめでーす」


「貴様っそれがご主人様に対する態度かね?ん?」


店員

「ぐっ……それを武器に使うとはお客様中々私の扱い方が解ってきましたね……いいでしょう」


「まじで!やったね!!」


店員

「2500万ですけどいいです?」


「家買えちゃうクラスの値段来ちゃった。別のでお願いします」


店員

「ですよね~えっとーじゃぁ…あ、これなんかどうです?」


「お、中々古風なデザインですね」


店員

「宮本武蔵さんが付けていたとされている眼鏡フレームなんですよ。世界に一品ですよ」


「国宝級では?まじ?めちゃくちゃ高いの目に見えてますけどおいくらです?」


店員

「3000円です」


「は?え、いいの?え、じゃぁこれがいい」


店員

「さすがお目が高い。良いゲ主人…んごほんっ…ご主人様になれますよ」


「もぅなんかそれ慣れたなぁ…ってかマジで宮本武蔵?ってかその時代眼鏡あったの?」


店員

「え?日本の歴史知ってますよね?ありましたよ?」


「あ、はい。知ってますけど江戸時代初期ですよね確か……」


店員

「え……昭和初期ですけど……あれ」


「え、みやもとむさし。ですよね?」


店員

「あ、そっちと思ってました?!……ミヤモトタケゾウさんの眼鏡なんですよこれ」


「誰だよっ!!漢字一緒で読み方違うだけかよっ!!!」


店員

「昭和初期に三重県でお豆腐屋さんをしてたとかご本人はおっしゃっていましたが詳しくはわかりかねます」


「どっかのじいちゃんの眼鏡やん!いらんわっ」


店員

「もぅ……はいじゃぁどんな眼鏡フレームがいいというのですか?具体的におっしゃってください。」


「なんか適当になってません?だからー今だったら……あ、ってか店員さん良いのつけてるじゃないですかぁ」


店員

「は?」


「いやいや…あなたの眼鏡ですよ。そんなのがいいです。メタルフレームってやつです?」


店員

「あなたっ……こんな普通の眼鏡でいいんですか!!?まったく信じられない」


「いや普通のがいいんですって」


店員

「いいですか?!眼鏡はもぅ個性です。昔居たでしょう?同じクラスにあだ名が眼鏡の子が!!あれはもぅ眼鏡が生み起こした個性の一つなのです」


「うん、居たけどさ。やめたげて?個性出したくてつけてたんじゃないからその子も」


店員

「それでも…いいと?しりませんよ?普通の眼鏡を付けてたら爆死したとかあとで言われてもしりませんからね!!」


「そんなことは絶対起きません!普通のがいいんですって!」」


店員

「わかりました……じゃぁ……どうぞ」


「お古が欲しいわけじゃぁないんですよ」


店員

「えっ、あ、最初からな感じです?」


「感じです!」


店員

「あー……今溶鉱炉空いてるかなー…」


「溶鉱炉で作んの?!やばっ」


店員

「ちょっと確認しますので少々お待ちくださいね」


「早くしてくださいねー!」


店員

「お待たせしましただめでした」


「早いしだめなの!?」


店員

「今7mmの薬莢作ってるとこでして…」


「作者のゾンビゲームやめさせろ!」


店員

「やはりここに飾ってあるのから選んでいただきたいですね。私としては。」


「じゃぁ…ましなやつ指差すのでぇ原材料教えてもらってもいいです?」


店員

「わかりました。全て包み隠さずお答え致します」


「じゃぁ……これ」


店員

「ダークマター」


「……じゃこっち」


店員

「オオサンショウウオ」


「………これは?」


店員

「妖精」


「う……じゃこれ」


店員

「ラニアガスの種」


「え?……あ、これは大丈夫そう。これは?」


店員

「あ、それが一番いいですよ。さすがご主人客様」


「お、まじすか。原材料教えてもらってもいいです?」


店員

「眼鏡です」


「や、そりゃわかってんですよ。眼鏡を作るにも元が何からできてるか聞いてるんですよさっきから…ってか答えてくれてましたよね?途中意味のわからんのでてきましたけど」


店員

「えぇ……だからその眼鏡の原材料は。眼鏡です」


「……眼鏡を材料にした眼鏡なんですね?」


店員

「そうです……数多の眼鏡を葬ってきた眼鏡の中の眼鏡。数多くの眼鏡の犠牲の上に立っている。それがそのそんな眼鏡です」


「凄い強そうな眼鏡だけど…大丈夫なの?ほんとに」


店員

「大丈夫ですよ?滅多に噛みついたりしませんし」


「ごくまれに噛むってことじゃん!いらないー生きてるのとかいらないー…ちなみにですけど名前は何ていう眼鏡ですか?」


店員

「え……す、ストロング眼鏡…です」


「今考えてつけましたよね?」


店員

「何をおっしゃってるかわかりかねます…お客様」


「あーーーー!もーーーー!お古でいいから!!店員さんの眼鏡でいいから売って!!おいくら?!」


店員

「3万円です」


「まぁまぁしっかりとした値段取るなぁ!!!はいどうもっ!!」


店員

「ありがとうございます…3万円丁度お預かりいたします。はい、こちら領収証になっております。それを持っているとまた引き逢うと言われております。」


「いらんわ!ありがとね!」


店員

「では、3眼鏡で、お会いしましょう」




終わり

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