今年の夏、ハナが輝き君が舞う

鈴響聖夜

プロローグ

 いつもにも増して活気付いた、寂れ始めた地方の夏祭り。

 眩い閃光が夜空に咲き、轟音が街中に響き渡る。

 街中から湧き上がる燃えるような熱気を纏うように、彼女はたのしげにくるくると舞う。

 こんな時間が来年も、その先も続けば良いな、なんて小恥ずかしい事を考えつつ、彼女の手を取り歩調を緩める。

 帰路に着こうとする僕らを、一際大きい一輪の花が照らし出した。

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