読者の見た夢

列車で運ばれる囚人たちの夢

 ご依頼いただきありがとうございます。



◇◇◇◇◇ 夢の内容 ◇◇◇◇◇


1.名前…読み〼ごま太郎 様


2.年齢…三十代半ば


3.性別…男


4.職業…記載なし


5.家族構成…妻と娘の3人家族


6.夢の内容…小さい頃から発熱した際に決まった夢を見ます


小さい頃に住んでいた家の寝室の襖が見える空間で、音が何も聞こえません

そこからふっとホワイトアウトし、すぐ近くを列車が横切って行きます

その列車には囚人服を着た人々があふれんばかりに乗っているようです

彼らは身を乗り出し、大声で何かを言ってきますが、高速で通り過ぎるので何を言っているのかは聞こえません

ただ、電車の音は聞こえないのに、彼らの声は聞こえます

先ほども言ったように何を言っているのかは聞き取れませんが、皆とにかく大きな声で何かを叫んできます

列車が通り過ぎるとまた襖が見える世界に移ります

それを何度か繰り返すのです

ちなみに列車は長い印象で、10両ほどかなぁと思います

この夢は発熱した時にしか見ません

子供の頃は毎回でしたが、最近は見る頻度も減ってきたように思います


7.書籍化可否…書籍化に対して抵抗はありません




◇◇◇◇◇ 占いの結果 ◇◇◇◇◇


★ キーワード


①小さい頃に住んでいた家……家は一般に家庭や妻の象徴であり、外に対する内を暗示するシンボルで、生活全般や心理状態を暗示。


②寝室……寝室は最もプライベートな領域で、一日の疲れを癒す空間でもあることから健康と密接な関係があります。


③音……何かを示唆するもの。


④列車……人生。


⑤囚人……不自由、閉塞感、囚われた精神の象徴。


⓺叫ぶ……警告。



★解説

 キーワードで述べたように家は自分自身の内面や心理状態を暗示します。小さい頃に住んでいたということですので、おそらく懐かしさを感じるような場所であっただろうと想像しますが、こういう懐かしさを感じる場所というのは母胎回帰ぼたいかいきの傾向(よりかみ砕いた言い方をすると現実逃避の傾向)を暗示し、特にそれが幼い頃に親しんだ場所であるならば、義務も責任も何もない楽しかった子供の頃へ帰りたいという気持ちを表しています。発熱した際に見るということですので、おそらく病気の苦しみから気持ちが弱くなっている心理状態が反映されているのでしょう。しかも場所が寝室ということですので、健康への不安が強く出ています。


 夢に出てくる乗り物は一般的に運命の案内役のような存在であり、その後の人生の行く末や状態を暗示します。特に列車の場合は敷かれたレールの通りにしか動けないため、思うに任せず運命に従うしかない人生そのものを暗示することが多いです。

 夢の中で自分自身が列車やバスに乗る夢は、一緒に乗り合わせた人物がその後の人生に大きくかかわって来ることを暗示しますが、今回の夢では列車は登場しますがアナタは乗っておらず、列車に乗せられて運ばれる囚人たちを見送っています。これはなかなか面白い特徴といえるかもしれません。


 その囚人ですが、非常に多くの意味が複合しています。罪というものは欲望そのものを暗示します。夢に登場する犯罪者や不良などは自身の欲望の体現者であり、自分の内側で抑圧された欲望が、犯罪者という形を得て夢に登場するケースが多いです。しかし、囚人というのは既に捕まっており、自由を奪われた存在です。キーワードで述べたように不自由や閉塞感、何かに囚われて自由を失った精神そのものを象徴する存在でもあります。

 その囚人が何かを叫んでいます。


 夢の中での声や音というものは、アナタに伝えなければならない重要なメッセージが存在することを暗示しています。夢の中で音や声が何も聞こえないのはむしろ正常なことで、夢の中で誰かと話をしていても話の内容は伝わっているのに声は聞こえなかったりするのは普通なことです。にもかかわらず何かの音が聞こえる、声が聞こえるというのは、アナタの意識を喚起すべき重要な何かにアナタの深層心理は気づいているけど、アナタの自意識は気づいていない、あるいは軽視している……そんな事柄が存在していることを示しています。

 ですので声が聞こえたら誰が言っているのか、何を言っているのかが非常に重要です。


 今回は声の主は囚人たちで、しかも何を言っているのか分かりません。こういう場合は囚人たちが声を出しているという事実そのものが意味を持ちます。

 囚人たちは前述のように欲望の象徴であり、不自由な精神の象徴でもあります。しかもそれが列車で運び去られていきます。



★総合

 おそらくですが後悔や反省が夢になったものではないかと思います。


 発熱している時に見る夢ということで、自分自身の健康への不安の直面し気持ちが弱くなっている時に見る夢であることは解説で述べた通りです。

 叫ぶ囚人たちはおそらくですが、発熱するに至った自身の不摂生等への悔恨を象徴する存在だと思います。ただこれはアナタ自身が本当に不摂生な生活をしていることを必ずしも示すものではありません。昔からこういう夢を見ておられたということですし、子供というのは合理的ではない事柄同士を結びつけてしまうことも珍しくは無いからです。たとえばイタズラをしたからオネショしたとか、嫌いな物を食べ残したから罰が当たって怪我をしたとか……

 大人になるにつれてそうした夢を見なくなったというのは、合理的に因果関係を考えることが出来るようになり、体調を崩した原因についていたずらな自責の念を抱かなくなったのでしょう。しかし、発熱には自分自身の不摂生との間に合理的に因果関係が認められる場合もあるので、今でも同じ夢を見続けているのだと思われます。

 また発熱の原因や悔恨を象徴していると思われる囚人たちが列車でどこか遠くへ連れ去られていくのも、もうしない、同じ過ちを繰り返さないという反省の気持ちが現れているのだと思います。


★占った感想

 子供のころからこのような夢を見ておられたそうなので、随分と素直なかわいらしい子供だったのではないかと推測します。

 今でも自分の健康と不摂生について率直に反省する純粋な心をお持ちのようですし、お子様もいらっしゃるそうなので御身体を大事にしていただければと思います。

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