コーヒーについて話し合う
バブみ道日丿宮組
お題:コーヒーと罪 制限時間:15分
コーヒーについて話し合う
「毎朝ドブ川の水飲んでて美味しいの?」
「それはコーヒーに対する冒涜に近い言葉だぞ」
「でも、甘くないコーヒーってすごく不味いじゃない?」
「エナジードリンクの独特の薬っぽい味が好きな人もいるだろ」
「それって薬みたいな中毒性があるからってことよね? つまりはドブ川とは違う」
「まずコーヒー飲んでるときにいうセリフじゃないのはわかってる?」
「別に私が飲んでるわけじゃないし。カレー食べてるときにあの話題するのとはわけが違うと……思う」
「同じようなものでしょ!?」
「そうかなぁ。カレーはあの話題が出たとしても美味しいって感じるし……コーヒーは何の話題に出たってまずいよ?」
「ならブラックで飲まなきゃいいだけでしょ」
「でもさ、何の苦もなく飲んでる人見ると信じられなくない?」
「なにを信じる、信じないかは知らないけど、飲んでる人は苦を得て飲んでるわけじゃないから。いや、なにその信じられない人を見るような目は」
「だって、信じられないもの。私はミルクと砂糖をたくさん入れて少しでも茶色から白に色を変えるよ」
「ドブ川だって茶色のところなんて例外的なところしかないでしょ!? それにドブ川に砂糖とミルク入れたら飲めそうな言い回しはよくない!」
「別にドブ川を飲めなんて言わないよ。ドブ川みたいなものを飲んでるという話をしてるのであって……ね?」
「好きな人は好きなんだからいいじゃない。苦味が旨味なんだよ」
「理解できないなぁ。人の飲むものじゃない」
「飲むものとして世界に広まってるんだよ。おしっことか売ってないでしょ!」
「女の子におしっこ飲むとか聞くのはセクハラだと思うの」
「例えでしょ、例え! 別に飲ましてくれだとか、飲めって言ってるわけじゃない」
「うわ……ひくわぁ」
「いやいやいやいや……そうじゃないでしょ。世間一般的に飲料として使われてるかどうかの話だよ」
「ひどい世界もあったものね」
「ほら、学校の自販機にもブラックコーヒーあるでしょ。知らない?」
「飲み物じゃないものは生憎視界に入れないようにしてる」
「ひどい!」
「ひどくたって、ドブ川はドブ川だよ」
「いったいコーヒーに何の罪があってそうなったのだろうか……」
「不味さが原因だろうね」
「苦味と言ってくれ。コクがあるともいえる」
「コクだと美味しそうに聞こえるから却下で」
「しょうがないなぁ……って、そこは個人差でしょ! ジュースを美味しくない人だっているわけで」
「それは世間一般的に美味しいものとして広まってるから違うでしょ」
「はぁ……頭痛がしてきた」
「はやく飲み終えれば大丈夫だよ」
「HOTだよ。熱いんだ」
「ならしかたないね。私はレモンジュース飲み終えちゃったよ」
「そっか、黄色だものね」
「なんの色かは聞かないでおくよ」
コーヒーについて話し合う バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます