第167話

いよいこの時が来てしまった。そう修学旅行である。あれからいじめられることはなく安泰に過ごしていた。まぁ長濵さんの好き好きアピールはすごかったが。そして修学旅行では長濵さんと二人っきりである。つまりいつも以上にアピールされるってことだ。一年前の俺だだたら美少女といちゃいちゃして何が不満なんだと言っていたかもしれないが、今の俺は彼女持ちだ。つまり不倫になるのである。


かなえはあまりそいうのは気にしないらしいが、だがそれでも相手が長濵さんだから警戒してか、4日目はかなえと行動することになっている。4日目は自由行動なのだ。


そして俺は最終確認をして家を出ると、梨花が玄関に来た。


「お土産よろしくねー。八ツ橋がいいなぁー」


「高いのを買ってきてやるよ。ほほが落ちるほどの」


味を確かめながら一番美味しく高いやつを買おう。ついでに他の高級な着物でもお買っておってやろうか。着物姿の梨花は最高に可愛い。帰ってくるのが楽しみだ。なにシスコンじゃないかって?千葉の兄妹は皆シスコンだ。京都は知らんが。


「行ってくるわ」


「美海さんとのデートもどんな感じだったか教えてね」


「彼女がいるのにデートとか言うな。近所の人が聞いたらあの年で不倫だなんて屑ねと言われちゃうだろう」


近所の人は俺がかなえを家につれていってるの知っている。かなえは挨拶までしてたからな。だから近所公認だし、何ならお菓子をかなえにあげているし。それを裏切るようなら俺の信頼もがた落ちだ。


「一応付き合ってるからか」


一応とか言うな。認めたんじゃないのかよ。周囲に人がいなくて助かった。


「じゃあまた一週間後な。うっ一週間も梨花と離れるとか梨花成分が足りなくなっちゃいそう。頭撫でていいか?」


「キモいよお兄ちゃん」


ひどい、お兄ちゃん梨花が好きなだけなのに。こんなことを言うなんて彼氏でも作ったのか。許さんぞまだ見ぬ彼氏。帰ってきたら探してやる。


「なに百面相してるの?まぁ私も少しは寂しいから頭撫でることぐらいならいいよ」


俺バックを置き、梨花に近づき頭を撫でる。最高の髪質だ。梨花も気持ち良さそうに目わ細めている。やっぱり千葉の兄妹の絆は深いな。彼氏なんてやっぱいないな。彼氏がいたらキモいで終わっていただろうし。


何分間か撫でて、手を頭から離し俺はキャリーバッグをもち行ってくると言って、俺は駅に向かった。


「お兄ちゃんと離れるなんて私も嫌だよ。本当の兄妹じゃなきゃ好きになっていたくらいだからね。だから美海さんとも本当はくっついてほしくないんだよ、私もお兄ちゃんに負けないくらいブラコンだね」



駅に着いたはいいが、いつもと違って人か多すぎる。通勤ラッシュだし、行く場所が東京だからな。人酔いしそうだ。飲み物ても買って、かなえが来るのを待っているか。俺は自販機で飲み物を買うと、それを飲む。マッカンはまた飲まないぞ。あれは着いてから疲れた時に飲むほうが美味しく感じるからな。


ネットで適当に京都のことを調べていると、後ろから肩を叩かれた。ここで叩くやつはかなえくらいだろう。俺は後ろを振り向くと、そこにいたのはかなえだった。


「おはよう」


「おう、おはよう。思ったより早いな」


俺は女性待たせるなと梨花に口酸っぱく言われているので結構早く来たつもりなんだが。あれか楽しみにしてたとかか。俺は少し心配だが。長濵さんのアプローチが激しくなりそうで。


「私も楽しみなのよ。4日目の自由行動がね」


「俺も楽しみみだぞ。かなえと旅行はまだ行ってないからな」


いつかは行きたいと思っているが、フランスとかな。かなえはフランス語が喋れないから自ずとと俺が喋ることになる。かなえに頼られるのも悪くないからな。フランス人にナンパされないからは不安だが。フランス人はすぐに恥ずかしがらずに愛を呟くからな。まぁついていくことはないと思うが。


「旅行ね。海外とかいいんじゃないかしら?」


「考えることは一緒か。フランスとかどうだと思っていたんだが」


「いいわね、その後にドイツとかもいいわ」


ドイツか、確かかなえが喋れる外国語だったけ。ドイツは建造物興味がある。宮殿とか城とかたくさん残っているしな。大学も歴史のある建造物がたくさんあり、留学も考えているレベルだ。大学に入ったら第二外国語はドイツ語を取ると決めてるからな。


「楽しみだなヨーロッパに行くのは。どうやら電車も来たみたいだし乗るか」


「そうね、京都のどこに行くか電車の中で決めましょうか」


俺達は電車に乗ると満員電車だったので、かなえを端のほうにして俺が壁紙のようになり他の人から守った。痴漢対策みたいなものだ。かなえはウフフとか言いながら体を密着させる。胸が形を変えて俺の胸元に当たる。柔らかい。マシュマロのようだ。なんとか保ってくれよ俺の理性。俺は素数を数えながら着くのを待った。電車に乗りながら行く場所を決めるのは無理だった。


やがて乗り換えても満員電車になり、そのたんびに俺が壁になっていた。空港まで遠いいな。早くこの満員電車から離れたいんだが。そんなことを考えてると空港の最寄り駅に着いたのででた。






















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