第153話

雪穂はあれから数回やってたくさん取っていた。そう青春代行のでてくるキャラをコンプリートした。俺の出番がないじゃん。まぁ俺もほしいから取るんだけど。雪穂はすごいでしょって顔で俺にどや顔をしてくる。見てろよ俺だってそんくらいできるからな。


俺は100円玉をいれてアームを動かす。そして出入口の近くにある束になっているキーホルダーの間に差し込みアームを挟み二個取った。そのあともとれそうなところを狙って数個取り400円でコンプリートをした。ふっ俺にかかればこんなもんだな。


「正弘くんも上手いね~。それじゃあのぬいぐるみどっちが早く取れるか勝負しようよ~」


「ふっ俺に勝負挑むなんてな。後で出したお金の出費がーってなっても知らないぞ」


俺はぬいぐるみをたくさん取ってきた。そしてぬいぐるみは腕がよりをいう。俺は縫いクルミをいつも千円以内で取ってきた。今回もそんくらいで勝てるだろう。上手いと言ってもぼっちの集中力を嘗めない方がいいぞ。ぼっちは思考することは得意だからな。計算することを常にしている。


「じゃーあのぬいぐるみにしよう」


「お、しのぶじゃん。俄然やる気がでるわ」


雪穂が選んだものは鬼滅の刃のしのぶだった。これはやる気がでる。俺の推しはしのぶだからな。しのぶほど芯が強く決めたことは最後まで身を犠牲にしてでもやりとげようとするところが好きだ。俺は芯が強い女子は好みだったりする。後はあの守ってあげたくなるかんじと一緒に目的を叶えるために協力してあげたくなる感じとかな。


「しのぶちゃんか好きだったんだ~。まぁあの守ってあげたくなるのが男心をくすぐるのが好きなのは分かるけど~」


しのぶほど可愛いやつはそうはいない。ルックスも小柄で好みだしな。しのぶは背の低さを気にしてるが。後あの妹ぽさがたまらない。同級生にいたら好きになるだろう。


「それじゃ勝負だ。100円玉は用意してるか?」


「一応千円分あるよ~」


「それじゃじゃんけんをしてどっちか先にやるか決めるか」


「そうだね~」


じゃんけんをすると俺が勝ち先攻を選んだ。先攻の方がプレッシャーをかけられるからな。それくらいユーホーキャッチャーは集中力と緻密な計算をする。


俺達は移動してユーホキャッチャーの前に来ると、俺は百円をいれて始めた。まずは近くに寄せよう。俺はまず二百円を使って出口に近づけた。そして横から観察をしてどこか1番どこが持ちやすそうか調べた。ふむあの脇腹ら辺がよさそうだな。


俺は四百円を使って脇腹を掴みやすい角度にした。あとは脇腹にアームを挟んで刺取るだけだ。だがこれで失敗すると、次のチャンスにまた四百円くらいかけなきゃいけない。俺は適度な緊張感をもって横を見たりしながらアームを合わせてここだというところでアームを下ろす。するとうまく挟まり持ち上がった。そしてそのまま出口に落ちた。よし千円かけないで落ちたぞ。


「ふっ雪穂俺の勝ちだな」


「七百円かぁ~。このくらいなら余裕だねー」


するとその言葉通り雪穂は百円で近くに寄せるて、すぐに持ちやすい正面に顔がくるようにして三百円をかけて落とした。四百円だと!ゲーセン慣れしてるのか。ここはリア充集う場所じゃないはずだが。いやプリクラ機があるな。これ目当てでついでにユーホキャッチャーをやったらうまくなったパターンか。ついでで負けるっのは悔しい。


「フフ私の勝ちだね~」


「くっ悔しいが負けを認めよう」


まさかぼっちのお家芸であるユーホーキャッチャーで負けるとは勝てるものないんじゃね?罰ゲームとかやらされないよね?嫌だよ一人でプリクラにはいって写真を撮ってとか。女子高生に後ろ指を刺されながら一人でポーズをとるとか恥ずかしすぎる。


「てことで私たちとプリクラを撮ってもらうよ~」 


一人で撮るよりましか、まぁあのリア充のようなやつが群れる空間は苦手だが。だが回りから見れば俺もリア充だ。つまり変には見られない。見られないよね?なにあの地味なやつとか一緒に写真を撮りたいからってお金を払ってるのかなクスクスとかっていわれないよな?


「プリクラか、リア充どもの御用達の機械か」


俺はプリクラに入るカップルどもをいつも恨めまが敷く見ていたがまさか俺が女子と一緒に入る日が来るとは。人生何が起こるか分からないものだ。リア充のプリクラでハイテンションになるのはなぞだ。そんなに女子と写真を撮るのがいいのだろうか。結局リア充と一部を除いて持てないってことだ。なんか親近感が沸いてきたわ。


俺たちはプリクラに入った。目が大きくなっているプリクラを見てリア充どもが盛るためにツウィターにプリクラの写真をアイコンにする理由が分かった気がした。これなら身バレをする心配もなさそうなくらい顔が変わる。しかも可愛いって言ってもらえるから儲けものだろう。

どれだけ承認欲求が高いか分かったわ。


「それじゃこの仲良しモードにしようか~」


変なことやらされないよな。なんかはじめてなのにやらされる予感がするんだが。そう思いながらプリクラの指示を待っていた。


『指でハートマークを作りましょう』


いや3人いるんだから無理だろ。人数の設定まではできないのか。すると梨花が私は後ろで大きいハートマークを作るとので二人でやってくださいといわれた。


「それじゃ~はい」


これくらいなら問題ないな。そう思いハートマークを作って写真を撮った。


『次は肩を抱いて頬をくっつけましょう』


それって友達のやる範疇を越えてるだろ。かなえに知られたらどうなるか。いやあいつならそのくらい所詮指示なんでなんともないですわとか言いそうだな。


俺はいつの間にか雪穂と梨花に挟まれて、頬をくっつけて肩をだいてきた。雪穂はともかく梨花は嫌じゃないのか。兄妹で頬をくっつけるのは。いや梨花はブラコンのけがあるから問題ないのか。


そして写真をその後は普通の指示を受けて何回か撮りプリクラは終了した。かなえには一応内緒にした方がいいな。嫉妬はしなさそうだが。かなえに嫌われたくないと思ってる俺がいた。

雪穂意気揚々と落書きコーナに入っていき、梨花はにやにやしながら入っていった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る