第143話

やがて時は流れ退院するときがきた。むかえにはかなえと梨花と雪穂がいる。なぜか梨花はかなえを睨んでいるが。まぁたぶん無理やり脅して付き合ってることに怒っているのだろう。何だかんだ言って梨花はブラコンだ。だから文句を言いたいのだろう。


「正弘くん退院おめでとう~。後なんで泥棒猫もいるかな~。脅すという最低な方法で付き合っているのに~」


「おいなんでその事を知ってるんだよ」


「いきなり付き合うからおかしいと思って梨花を問い詰めたんだ~」


梨花はこれで味方が増えたでしょっていう顔をしている。俺が犯罪をおかしたのにか変わらず雪穂はそばにいてくれるのか。こんなに友達がいて良かったと思ったことはない。だが長濵さんには知られたくないなと思う俺がいた。


「ふぅーん泥棒猫もなにも付き合ったもの勝ちよ。それにフリーの時に落とせなかったんだからどのみち勝機なんてないんじゃないかしら?」


すると雪穂は脅してしか付き合えない人に言われたくないと言った。まぁ付き合い始めたのは最低だが、最近は毎日忙しいのに見舞いに来てくれるし話は合うし、こんなに関係も悪くないと思っている俺がいる。


「なに言ってるの~?時間さえあればこの胸で誘惑して虜にしちゃうよ~」


いや体で勝負するのかよ。確かに大きい胸は好きだが。雪穂はこの二週間でまたでかくなった気がするが。かなえはまぁスタイルは悪くないんだがな。唯一の欠点胸がな小さいんだよ。


「胸ね、結局体でしか勝負できないってことかしら?」


「嫉妬かな~?正弘くんは巨乳好きだもんね~」


そう言っておれてない方の右手を胸に引き寄せる。柔らかいしかも谷間で挟んでる。ここは天国か。持てよ俺の理性。じゃないとこのまま雪穂ルートにいきそうだ。それだけ巨乳が好きなんだ。今の俺はだらしない顔をしてるだろう。


「人の彼氏にいきなり何をするのかしら?」


「いかに胸が好きか教えてあげてるだけだよ~」


「おい、もうそろそろ喧嘩はやめろ。お腹がすいてきた」


そう今日は久々にラーメンを食べる日なんだ。なぜ鼎と雪穂がどっちもいるのか気になる人はいるだろうが。たまたま見舞の時間が重なったのだ。それで雪穂達とラーメンにいく約束をしてたんだが、かなえが彼女置いて他の女と一緒に出掛けるのかしらと言われ一緒に行くことにしたのだ。


「そうね今日は退院祝いだもんね~」


「仕方ないわね。どっちが正弘くんに好まれているからまた別の機会にしましょう」


終わってないのかよ。まぁ俺がいないところでバチバチやるのは別にいいんだが。俺の性癖を俺の目の前で叫ばれる心配ないし。目の前で討論されると恥ずかしいんだよ。だがそれよりも病院神社さんから見られるなんであんなやつがハーレムを築いているんだという視線がきつい。最近は呪詛の本がベストセラーになっている。相当今の世の中は人間関係に着かれてるのだろう。まぁそれはさておき、俺に呪詛をはくのやめろ。俺にやったて呪詛返しするだけたぞ。


「それでどこのラーメン屋に行くの~?」


「テラスモールだ」


「あーあそこにいくんだ。確かに病院食ばっかしだと、魚介みたいな味の濃いものを食べたくなるもんね」ま」ﻹ

「魚介か~。私味噌ラーメンしか食べたことないから楽しみだな~」


「私はあそこ食べたことあるわね。魚介が効いていてなかなか美味しいわね。特に正弘くんの幸せそうな顔を見ながら食べると最高だわ」


いや休日もストーカーしてたのかよ。休日ぐらい休めよ。俺ってそんなに幸せそうに食べていたのか。


「ストカーしてたの~?」


「え?お兄ちゃんをつけていたの。しかも脅迫の動画もそれで」


梨花は少し怒った顔で言った。まぁかなえ喋ってないことから見てあまり仲良くするつもりはないのだろう。それにやけに最近細川を推してくるし。細川みたいな美少女が俺みたいな奴に興味持つとは思えないが。


「そうよ。あの虐めから助けてくれた正弘くんはヒーロなの」


「ヒーロなのに脅迫したんですか?好きな人がいるのも知っていたのに」


ヤバイなかなり怒っているな。だが梨花の発言から見るに好きな人が別に俺にはいたみたいだ。まぁ覚えてないから今はどうでもいいが。

これ以上険悪なっても困るから止めるか。


「確かに付き合い始めた理由は最悪だが、今は悪くないと思っているぞ」


「それはお兄ちゃんが好きな人を忘れてるからだよ。でもなにか理由がなきゃ忘れるはずないんだよなぁー」


そんなに俺はその人のことが好きだったのか。だが今は好きな人はいないし、かなえの彼氏だから不倫みたいな真似はできない。記憶喪失になる前に好きな人がいたとしてもだ。あくまでもそれは記憶喪失になる前の話だから今の俺とは関係がない。何かしらの伏せんに触れて記憶喪失なったんだろう。それだけ衝撃奈子とが起きたってことだ。


「早くラーメン屋に行きましょう。お腹がすいたわ」


まだ梨花は納得をしてないようだったが、渋々俺の横で歩き始めた。まぁ納得できない気持ちも分かる。俺がそれだけ好きな人がいたのに急に脅迫して違う人と付き合ったらブラコンの梨花からしたら許せないだろう。


「記憶をなんとして取り戻させるからね」


そう梨花は決意したことを言って隣の雪穂と楽しく会話をし始めた。


「できれば記憶は思い出してほしくないわね」


小声で言っているが聞こえたのでなにか不都合があるのかと思った。












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