第141話
「なんで?そんなこと言うの?もしかて女でもできたの?」
怖いよおー。なんかヤンデレ化してないか。目に光が点ってないし。恐怖しか感じないが、ここはちゃんと怖じ気づくかずにちゃんと言おう。
「長濵さんは好きな人がいるだろう?」
あれだけのキスをしたんだ。森田のことを好きに違いない。なんだか心が痛むが、今はおいておこう。そして彼女がいることも話しておくか。なんか話すなと警告されてる感じがするが。
「私はいないよ。ねぇそれより彼女でも作ったの?」
「あんだけのキスをして好きじゃないと言う方がおかしいだろう。長濵さんも嫌な気持ちじゃなかっただろう?」
すると長濵さんは下を向く。やっぱり森田のことが好きなのか。それに付き合うって言っていたし。恐らく森田の方から改めて告白をするのだろう。それになんかイライラする。焦れったいからだろうか?
「それに俺もう彼女いるし」
脅されて付き合ってるんだが。すると長濵さんは驚いた顔をした後涙を目に浮かべなにかに気づいた様子になりふらふらと病室を出た。その後ろ姿はとても悲しそうだった。
俺はその事に罪悪感を抱きながらも、森田の彼女になるなら俺は邪魔だろうと思い、これは仕方がないことなどと納得を自分でした。それにしても思ったより俺はイライラしてたな。やっぱり俺とって長濵さんはなにか特別な感情を持っていたのだろう。今の記憶喪失になった俺には分からないが。それにしても暇だ。梨花がパソコンを持ってくればそれで小説が書けるからそれまでの辛抱か。
こんこんドアを叩く音がする。どうやら梨花が来たようだ。俺はどうぞと言って梨花を中に入れる。すると梨花は病室に神妙な面持ちで入ってきた。なんだ告白されて受けるか迷っているのか。今すぐその男を潰してくるから場所を教えろ。俺の目が黒いうちは俺が認めた相手にしか梨花は渡さん。
「お兄ちゃん美海さんが静かに泣いてたけどなにか知らない?」
どうやら長濵さん関連のようだ。知らないっていうより泣かしたの俺なんだがな。椅子に座って泣いていてみかねた梨花が話しかけたが理由をいわなかったのだろう。
「彼女がいるっていったら泣いて出ていったな」
「あーそれは美海さん悲しむね。あんまり美海さんを泣かせちゃダメだよ。ナンパする人もいたんだから」
ナンパって病院でするやついるのかよ。でも梨花がここにいるってことはうまく撃退できたんだな。ていうか泣いてたら身内の不幸だって疑わないのか?もし疑わないなら不謹慎すぎる。彼女がいるってたけで泣くのか?長濵さんは森田のことか好きなはずだし。
まぁいいやとりあえず参考書とパソコンをもらおう。
「パソコンと参考書はあるか?」
「あるよ。お兄ちゃんプロットはできてるの?」
パソコンを机の上に置きながら梨花は言った。プロットか、俺はプロットを書いていても途中で予定変更よくするからな。大体の流れしかプロットは書かないんだよな。大体の流れはもう決めてある。
「罰ゲームから始まる恋はもう完成してるぞ」
二巻は後書くたけだ。一回別れた瑠璃と再び付き合い絆を深めて本物の愛を育んでいく。偽物も思いがあれば本物になると伝えたい。しかも敵だったやつが味方になるから胸熱である。だかこのモデルになった人物を俺は思い出せないんだよなぁー。青春代行のモデルも。記憶喪失の影響を受けているのだろう。
「へぇーそれは楽しみだね。それより美海さんのことはどうするの?」
「どうするって言われてもなぁー。付き合っている人がいるって言っただけだからなー」
「、、、、記憶喪失になったから好きだったことも覚えてないんだ。これは早めにあの事を伝える必要性がありそうだね。恐らく何かがあって記憶喪失になったんだけどね」
「なにか言ったか?」
「なんにも言ってないよ。それより青春代行の続きはださないの?」
「主人公死んでるからだせないんだよ。もう一回青春代行で絆を深めるにはいかないし」
「ふぅーん結構評判高いから続編を出すかと思っただけどね」
評判は高いのはネットが使えないから分からないが、梨花が言うならそうなのだろう。て言うか俺がプロの作家だとばれてお金目当てに近づいてくる女子が厄介だな。俺も学校のなかでは有名人になったし。まぁそのお陰で梨花の兄だということを公表できるんだが。今までは地味な見た目だから梨花の兄だと言っても誰も信じなかっただろうし。今も似てはいないんだが。義理の妹だし。まぁこの事は梨花は知らないが。
「修学旅行延期してよかったね」
「まぁな京都には神社仏閣がたくさんあって見所満載だからな」
マイナーなところから行く予定だが。メジャーなところは混むから面倒だしな。後長濵さんがナンパされそうだからだ。まぁ森田が近くにいれば主人公オーラに気圧されてナンパはしないだろうが。やくざでもない限り。
「お土産期待してるよ」
「日本刀でどうだ?」
「そしたらその日本刀でお兄ちゃんを切っちゃうよ」
「冗談だ。だからそのマジな目で見ないでくれ」
目が笑ってなかった。怖すぎんだろ。お土産は慎重に選ばないとな。まだ死にたくないし。八つ橋でいいか。甘いものを梨花は好きだし。自分のお土産には買わない。俺は旅館で八つ橋を食べるから。
梨花は真剣な顔になり俺の目をまっすぐ見た。そんなに美少女に見られると照れるんだが。思わず好きだと勘違いして振られちゃうくらい。振られちゃうのかよ。
「お兄ちゃん美海さんはどんなお兄ちゃんでも受け止めるよ。それじゃ私は帰るね」
そう言うと梨花は帰った。最後の言葉はどんな意味があるんだ?まぁいい執筆するか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます