第134話

「それじゃー修学旅行の板木目はこれで決まりとする。あとの残った時間はどこ行くか話し合っておけ」


そう言って先生は椅子に座り目を閉じた。いや先生が寝ちゃって良いのか?まぁ用は済んだしやることはないと思うが。先生も色々と残業があってお疲れなのだろうと思った。たまには寝る時間も作るのも良いか。


「ねぇ正弘くんどこか行きたいところあるの?」


「京都だからな。稲荷神社とか回りたいな。あの鳥居がいっぱいあるのは圧巻の光景だろうしな。後は人気のないマイナーなスポットとかだな」


あまり人気のある場所に行くと、かなえと鉢合わせする可能性があるし。かなえと会うと面倒なことが起こる予感がぷんぷんするし、できるだけ会わないようにしたい。というか付き合っていることがばれるだろうし。それだけなんとしても避けたい。


「人気ないところの方がゆっくりできるしね。行きたいところいくつかピックアップしてその中から選ぶってのはどう?」


「いいなそれ、マイナーな神社で行きたいところはいくつかあるからな」


プランが決まると授業の終わるチャイムが鳴った。美海と学校行事でデートできるなんて最高かよ。ついつい美海の口癖がでてしまうレベルで嬉しい。後はかなえに会わないことを願うだけだな。すると俺の携帯が鳴る。俺はラインを開くとかなえからだった。今日も一緒にサイゼでも行きましょうというお誘いのラインだった。なんで俺の好きな店を知っているんだと思ったがストーかだからかと思い納得した。予定もないので俺はいいぞと送った。


「ねぇ正弘くん今日美味しいラーメン屋を聞いたんだけどそこに行かない?」


予定が埋まった瞬間に誘ってくるのか。だが先約を優先しなくちゃな。美海は好きだが、今はかなえの彼氏だし、何をやってくるか分からないし。あの動画をばらされる可能性もある。


「ごめん美海ちょっと知り合いとてかける予定をいれてたんだ。今度にしないか?」


「そうなんだ。残念だけどそうするよ。その相手って女なの?」


すると光のない目で俺を美海は見てきた。これがヤンデレって奴か。意味だ俺を好きじゃないから違うか。冷静な振りをしてるが正直怖い。ニコってしてるけど目に光がないんだよ。


「あれだ男だ。だから心配するな」


咄嗟に嘘を着いてしまい心が痛む。だがここて女子というと詮索をされそうなので嘘を着かせてもらった。ごめんな決して怖いから嘘を着いた訳じゃないぞ。本当だぞ。マサヒロウソツカナイ。


「ふぅーんそうなんだ」


すると美海の目に光が宿る。女の勘って恐ろしいわ。俺はかなえのことを一切言ってないのにこれだもんな。だがヤンデレに近い状態になったてことは俺のことをある程度は好きでいてくれてる証拠である。怖いけど。


「というか同性の友達いたんだ」


俺なんかぼっちだと思われてる?まぁ美海に合うまではた誌かにぼっちだったが。俺にも男の友達ぐらいはいる。まぁオタク友達でネットのなかだけだが。あれそれ学校にはいないってことだよな。リアルじゃいねーじゃねーか。


「まぁ俺もオタク友達くらいるぞ。違う学校だが」


嘘は言っていない。実際高校生だとラインで言っていたし。まぁ今回はかなえとデートするから今回は嘘だが。美海にばれるとなにか暴走しそうで怖いんだが。さっきの光の灯っていない目といい。少しヤンデレの気質があるみたいだし。


「楽しんできてね。それで今度美味しいラーメン屋に行こうね」


念のため柏駅で集合にしておくか。前みたいに駅で集合すると見られるような気がするし。俺はラインで柏駅集合と送った。分かったわと返ってきてひと安心。


「でも私のサイドエフェクトが危険だと言ってるんだけど本当に女子じゃないよね?」


そのネタ知っているんだな。俺はアニメしか見たことないけどな。美海は目を細めて俺の顔をジーと見るが、ポーカフェイスに定評のある俺は視線をずらさない。冷や汗はたくさんかいてるけど。


「嘘じゃないみたいだね。じゃー私は帰るね」


バレなかったみたいだ。女の勘は恐ろしい。細心の注意をはらってデートに行かないとな。でもなんでかなえは好きな人がいるって分かっているのにわざとアピールするようなことをしないのだろう?そう疑問に思ってるとじゃぁねと言って美海は教室を出た。あ、男共が群がっている。美海が一人で変えることなんて滅多にないからな。最近は俺とよく帰っていたし。もしくは女友達がいたからな。だが美海は愛想よくやんわり誘いを断り教室を出ていった。その後ろ姿からは悲しそうな感じを感じて罪悪感を感じた。



俺は気づいたら駅に着いていた。え?俺無意識でここまで来てたの?美海のあの後ろ姿がどうしても忘れられなかった。悲しませたくはないと思ったのに。早急に別れを切り出してもらえるように動くべきか。そんなことを考えていると、電車が来たので乗った。相変わらず声優の声には癒される。これが美海の声だったらと思うと、顔がにやけちゃいそうだ。


電車を降りてJRに乗り換えて柏に向かう。途中何人かの女子高生に見られていたが、キモいと思われてないよね?美海の笑顔で癒されていたから顔に出ている可能性がある。俺は悪くない。美海が天使なのが悪い。




資格の勉強のため投稿を週2にします。曜日は月曜日金曜日の昼頃です。よろしくお願いします。これからも楽しみ待っていてください









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る