第97話

「るんちゃんのどんなところが好きなの?」


「背が小さいのにそれを感じさせないダイナミックなダンスとか、んフフという笑顔が最高だな。あと顔が理想的なところだ。他にも色々あるが時間がもったいない」


「へぇー私はなーこちゃんの不思議なところが好きかな?」


「さて昼でも食べるか。イタリアンでいいか?」


この近くに美味しいイタリアンの店がある。俺は良くそこに秋葉に来ると通っている。理由は美味しいのもあるのだが、店員の顔面偏差値がやけに高いところも気に入っている。


「いいよー。パスタは好きだし」


俺はひそかにあーんもできるんじゃないかという期待もした。だってこれはデートだしお金を払っているからある程度のことは許されている。


店に着くと、俺とさきはたらこパスタとミートソースを頼んだ。にしても相変わらず制服と顔が可愛い人が多い。


するとこの店でもトップクラスの顔面偏差値を誇る店員がパスタを持ってきた。俺はひそかにこの人のことを芸能人じゃないかと思っている。


「あーんしないか?」


「いいよー。あーんって始めてやるから少し恥ずかしいね」


さきの初めてになれるとか嬉しすぎる。俺はひそかにるなに惹かれていた。お金だけの関係だと思うと悲しいが、そもそもるなとデートを青春代行がないとてきないんだし。お金を持っていればさきといくらでもいると思うと悪くはない。


「はいあーん」


俺はたらこパスタを食べた。美味しさは倍増して美味しい。


「じゃー俺からもはいあーん」


少し顔を赤くしながら口を付き出してきた。その姿が可愛くて愛おしく感じた。これが萌か、二次元以外で初めて感じたわ。


「美味しいねー。これがあーんの効果かな」


俺はそうだなと言ってミートソースを食べ始めた。味も本場のイタリアンに謙遜ないほとだ。


「そういえばなんでるなは青春代行を始めたんだ?」


「私アイドルになりたいんだ。そうすると女優もやるし、演技を磨きたいなと思って始めたんだ」


確かに先の可愛さはアイドル級だ。なれたら俺はファンになる。


「確かに楽しんでいる演技は必要だよな。俺とのデートも演技してる?」


「隆元くんとの出掛けているときは最初はしてたけど今はしてないよ」


今は演技してないってことは楽しんでいるってことか。嬉しいな。俺はるなに恋をしてることに気づいた。報われない恋なのにな。相手は仕事だからきてるだけだしお金なしじゃ無理だろう。


だが一ヶ月貸し切りや半年間貸し切りを使えればもっと距離を近づけれるんじゃないだろうか。半年間だと200万飛ぶがまぁ俺からしてみればはした金だ。俺はデートが終ったら会社に伝えようと思った。


「次はゲーセンでもいくか。プリクラを撮りたいし」


「本格的なデートだね」


「まぁある程度はプランは考えたからな」


俺達はゲーセンに向かった。ゲーセンに着くと増すプリクラ機を探し見つけると中に入った。


ピンク色が強いな。目がチカチカしそうだ。さきはなれた手付きで機械を操作していく。きっと他の男ともこうやって来てるんだろう。俺はどす黒い感情を抱いた。そんな自分に何様だと思いながらプリクラを撮り始める。


「はいじゃーハートマークをしよう」


俺は言われたままハートマークを作った。それで一枚目をかしゃと撮った。


カメラのシャッターがおりる。ここは裏方が写真を撮るのだ。俺は少しの期間に憑依を解いて観客席をみると美海の演技に酔いしれていた。まぁ自然体の演技だしな。これなら女優も目指せるだろう。俺は再び憑依をした。


「良く撮れたね」


そのあとはメイド喫茶に行ったり、家電量販店でパソコンを買ったりした。するとあっという間に夕方になり夕飯を食べて帰ろうと言うことになった。


俺はラーメンはどうだ?と言った。さきはに追い付きそうと難色を示したが、鶏ガラスープのところだからにんにくの匂いはつかないよというとじゃそこにしようとなった。


店に着き、俺達は店にはいると奥のテーブルに案内された。俺達はそこに座る。


「今日は青春代行をやった中でトップクラスに楽しかったよ」


「そりゃ趣味も合うからな。リア充とは違う会話もできるし」


「今まで青春代行を頼む人って自分を良く見せようとしたり、自慢話をする人が多いかったんだー。でも隆元くんはこっちのはなしをちゃんときいてくれるし、言ってほしいことも言ってくれるし居心地が良かったよ」


さきが心地よかったなら良かった。俺は惚れやすい体質なのかもしれない。自分に優しくされただけで好きになってしまうのだから。


「半年の貸し切りをしようと思うんだがいいか?」


するとるなは驚いたような顔をした。


「2000000円かかるよ。高校生なのにそんな大金払えるの?」


「こんなんでも一応売れっ子小説家だからな痛くも痒くもない」


「へ?小説家なの?何て名前で活動してるの?」


「土御門奏っていうペンネームで活動してる」


「読んだことあるよ。今話題の若い作家で顔も一切公表されてなくて、イケメンなんじゃないかと噂されてるよね」


「まぁ実際はモテなさすぎて青春代行を使うぐらいのやつだが」


「俺の好きな幼馴染みは別な人が好きなようですは読んだよ。主人公が好きな幼馴染みが別な人が好きで色々と葛藤して苦しんでる姿は胸がいたんで報われてくれと思ったよ」


「まぁ俺の書いているのは大体主人公の恋は最初叶わなそうなと頃から始まる。そこから主人公がどう動くかが面白いところだからな」


俺はなんでもかんでもハーレムにするのは好きではない。主人公を複数の女子が取り合うのは嫌いじゃない。最終的に一人を選ぶし。俺は主人公はだんだんモテる物語が得意だ。主人公がどうやってモテていくのかの過程を書けるし。


「っと着いたみたいだな。ここが俺のおすすめするラーメン屋だ」


ラーメン屋らしくない雰囲気をまとったラーメン屋だ。
















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