職業:女子高生

@HnomanN

プロローグ

 これは私が干渉してしまった女性と青年の物語である。


「ファッションの多様性」私はこのテーマの記事を書くために取材相手を探していた。その時、ふと思い出したのが制服を着たおばさんだった。この女性は地元では変わった人として影では有名だった。当時その地域に住んでいた人なら一度は「ベンチの制服おばさん」という名前を聞いたことがあるだろう。


 私が彼女の存在を知ったのは中学一年生の頃だった。夏の夜アイスを買った帰り道、駅の商店街のベンチに制服を着たおばさんが座っているのを見た。

 この話を家族にするとみんな知っているらしく、その時「ベンチの制服おばさん」と呼ばれている事を知った。彼女は18時頃からほぼ毎日そこに座っていた。

 中一の僕らの中ではしばらくはその話題で持ちきりになったが、すぐにブームは去り当たり前の風景になった。


 私は実家へ久々に顔を出すついでに彼女に取材を入れてみようと考えた。

 少年時代の奇妙な謎を解きに行くようなワクワク感に突き動かされ、いるかもわからない人を求めて私は18時のあの駅へと向かった。

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