第16話 【金色の林檎】
異世界転移してから初めてまともな武器を手に入れた晴人はそこから快進撃を見せた。
晴人はその【神聖銀】と【神剛金】で作成した刀を帯刀して『神の園』の奥へと向かっていった。
今まで色々な心配があって進むことが叶わなかった場所へと晴人は【飛翔】によって駆け回った。
そして新たな場所には多くの魔物が棲息していたが、どの魔物も晴人の強大なステータス、そして強力な武器の性能に敵わず、その命を散らしていった。
『神の園』の更なる奥地を探索しても数日。
晴人のステータスは異常な程に成長を果たしていた。
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【名前】竹中晴人(タケナカハルト)
【種族】人族
Lv.198/♾
【HP】1231100
【MP】1195100
【攻撃力】1210100
【防御力】1210100
【敏捷】1205100
【知力】1200100
【幸運】1210100
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【スキル】
【鑑定SP】【生産職人SP】
【投擲】【刀剣術】【体術】【格闘術】
【跳躍】【飛翔】【瞬動】
【隠密】【威嚇】【擬態】
【気配遮断】【気配感知】
【水魔法】【炎魔法】【風魔法】【土魔法】
【雷魔法】【回復魔法】
【取得経験値10倍】【必要経験値1/10倍】
【創造糸】【猛毒生成】【状態異常耐性】
【大喰らい】
【採掘】
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【称号】神の園に踏み入れし者
異世界人
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晴人は『神の園』に棲息していた魔物を倒し、それを食糧として食すことで特殊なスキルを得ていた。
そして、その中に魔法特化型の厄介な大蜥蜴がいた。【炎魔法】【水魔法】を使い、さらに【土魔法】を使う厄介な奴でさらには【擬態】【気配遮断】によって戦闘中に姿を消すのが何とも厄介極まりなかった。
だがステータスにはかなりの差が生じていた為、何事もなく、持ち前の刀でその首を刈り取った。
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【名称】
Lv.50
【HP】208000
【MP】348000
【攻撃力】156000
【防御力】156000
【敏捷】70000
【知力】50000
【幸運】2000
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【スキル】
【炎魔法】【水魔法】【土魔法】
【隠密】【威嚇】【擬態】
【気配感知】【気配遮断】
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【称号】神の園に住まいし者
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そして晴人は更なる奥地へと『神の園』を探索していると、拠点の洞窟とはかなり離れた場所で思わぬものを見つけてしまった。
「あれ何だよ!? どこからどう見ても神殿のような人工物があるぞ!? もしかしてこの森には俺以外の人が居たのか?」
晴人が【飛翔】で目視したのは間違いなく人工物であるパルテノン神殿を彷彿とさせるような荘厳な神殿だった。
晴人は荘厳な神殿から人影を感じずにはいられずに、興奮のあまり【飛翔】でそのまま駆け寄った。
神殿らしき建物に降り立った晴人。
「すみません! 誰か居ませんか~? 俺ずっとこの森に居るんですけど、飛んでも飛んでもこの森から抜け出せる気が全然しなくて、わかるのなら教えて欲しいのですが?」
晴人が大声で誰かを呼ぼうとするが、帰ってくるのは晴人の声が建物内に反響した音だけだった。
「あれ!? 誰も居ないんかなぁ……せっかく久しぶりに人に会えるのかもしれないと思っていなのに……」
晴人は少しガッカリした気分になった。それも仕方がないことだろう。
晴人が異世界転移を果たしてから約1ヶ月くらい経つがその間、晴人は誰とも会話することなく生活していたのだ。
最初は孤独に押しつぶされそうにもなったが、何とか耐えて孤独にも慣れていった筈だったのが、突如現れた自分の他にも人がいるかもしれないという光明。
それが一瞬にして破り捨てられたのだから。
晴人は誰もいない形だけの神殿には用が無いと思い、【飛翔】で飛び立とうとしたその時、祭壇に突如、虹色に光り輝くナニカが出現した。
「眩しいっ! 一体何が起きるっていうんだよ!」
激しい七色の閃光が収まると神殿の祭壇には、どうやら金色の果実が浮遊していた。
その金色の果実に途轍もなく、強大な力が秘められていることは見た瞬間に晴人にもわかった。
晴人はその金色の果実へと恐る恐る一歩ずつ近づいていく。
金色の果実は近づいてよく見てみると、
「これってもしかして色は違うけど……形はまるっきり林檎じゃないか?」
晴人は祭壇上に浮遊した金色の果実を手に取って、その林檎をじっくりと確かめる。
「とりあえずこれは一度【鑑定SP】で鑑定っ——————え!? 弾かれた? 今、【鑑定SP】が使用出来なかったような?」
【鑑定SP】を使用しようとした晴人であったが、どうやら弾かれてしまったようで【鑑定SP】を使うことが出来なかった。
「こんなヤバそうなモノ食べる訳にも行かないよな……今更だけど……」
晴人はもう一度駄目元で、【鑑定SP】を使用しようとする。
すると先程の弾かれたような反応とは違い、金色の林檎の鑑定結果が表示される。
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【名称】譎コ諷ァ荵狗・樔ケ区ィゥ閭ス
【等級】蜑オ逕溽エ
【効果】
譎コ諷ァ荵狗・樔ケ区ィゥ閭ス繧定ュイ貂。縺吶k
【詳細】
譎コ諷ァ荵狗・樔ケ区ィゥ閭ス繧定ュイ貂。縺吶k
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晴人はこの金色の林檎の鑑定結果を見て、
「これ、絶対やばい奴じゃんかよ。こんな文字化け見たことないぞ? 【鑑定SP】は結構凄いはずなのに、それでも見ることが出来ないなんてな……」
晴人は金色の林檎が相当ヤバいものという事を知り、金色の林檎をどうするか悩む?
「確かに【ふしぎな果実】もヤバそうなのを知りながらも苦渋の決断で生きる食べることにしたしな。けど今は【鑑定SP】もあってある程度の的確な判断材料があって、さらには生きる術もある程度はある状況だ…………」
晴人は金色の林檎を片手に深く悩む。
このまま生きていくという事であれば、このような見るからにヤバそうなものに手をつける必要はない。だが——————
「もう! ここまで来たら! とことん行こうじゃないか!」
ガブリッ!
晴人は長考の末、手に持っていた金色の林檎へと齧り付いた。
齧り付くの同時に懐かしい林檎の香りと甘さが口の中にこれでもかという程漂った。
「おぉ、この林檎、蜜林檎じゃねぇかよ。めちゃくちゃ美味しい——————」
バタンッ!
晴人が金色の林檎を美味しい蜜林檎と判断したのと同時に晴人の意識は無くなった。
そして、晴人が倒れた痛々しい音が神殿内を反響するのであった。
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