パラレルソード

@Kyoufu_no_minazoko

第零話

岩手県の郊外にて


? : これと、かき氷ひとつ。


駄菓子屋でラムネとかき氷を頼んだのは、

「氷宮ちどり」という少女。事情があり、ある南の地方の県の郊外でひとり暮らし、アルバイトをして家計を立てている高校生。


おばちゃん : はいよ、ブルーハワイとイチゴとメロンどれにするんだい。

氷宮 : メロンで!

おばちゃん : 全部同じ味だけどね。


今日は日差しが強く、ジメジメしている、体の芯まで燃やされそうだ。


どこも寄るところは無いため、帰路につく。

畑と山に囲まれた田舎道を進み、ある一軒家が見えてきた。


? : おかえり!

氷宮 : ただいま


先に合鍵を渡しておいたので、当然家には帰っていたようだ。幼なじみの「奈川りか」は、親を事故で亡くしてしまい、氷宮の元へ預けさせる事になった。事故のトラウマで、ある障がいを患っている。


一緒に大盛りのかき氷を食べて団欒をしていた。


奈川 : 最近暑いね

氷宮 : うん

奈川 : 今日何度だろうね

氷宮 : うん


つたない会話と、無音の空間に風と風鈴の音が良く似合う。

かき氷が美味しすぎて何も聞いてなかった。

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