第31話 未来への布石・・その1
赤い焔の女王ヴァルジニテ様がリュース公ワイアットと話し込んでいた
「新たな白の宗主アルソス殿は 戦いあう定めだが
善人だ 信頼がおける」
「そなたは内々に・・白の宗主と連絡を取り合うように
恨み辛みはよく解かっている・・私も同じだ・・」
「しかし 父の風の王ヴァルーダ様達の悲願だった平和条約は
いずれ叶う 仮初約束を幾度繰り返しても
それが長い時の果てだとしても・・私には解る」
「リュース家は居場所のなくなった白の王族達に貴族達・・私と同じ黒の王族の子孫
居場所のない 黒の側室の子供達も多く救う定めにある」
「実際に祖母の母は 居場所のない白の王族の姫だった 同じ事をする
それは宿命 もう始まりから血が混ざりあった」
「平和条約の多くはお前たちが担う 詳しくは言えない約束だから
おかしいと思わんか?
千年以上も続くこの戦乱の時代」
「終わらせる為に赤い火焔の世代の魔法の王達も 黄金の竜の王の世代が
出現して生まれたと
予知の者達黒の魔法の王達に先読み達は代々言った」
「彼らの読み通り いつ赤い火焔と黄金の世代の時代の子が現れるか
判るのに 原因がわからない 必ず邪魔が入る・・納まらない・・鎮まらない」
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