第29話 女王の娘とテイエ

一夜を共にした後

彼は去る


内乱や家臣の暴走で平和条約は流れ

二人の会話だけでこの平和条約は幻となった


更に非情な運命は

白の宗主アルソスと再び合間見えるのは

戦場で闘う時のみ


生涯 変わらない好敵手の関係となる


一夜を過ごした後 数ヶ月後 女王は懐妊した


それから出産


生まれたのは女の子 デイアナと名を付けられた


「女王様 デイアナ姫様は白の宗主アルソス様との御子様ですね」

ティエは微笑みながら女王を見る


「ティエ」

驚いた顔でヴァルジニテはテイエを見る


「女王様は御多忙 私や乳母たちが育てます でも・・その前に」


「私はあの日

天界の使者レグルスとの女王様の会話を聞いておりました」


「それから彼女にワイアットの仕事を助ける事を頼まれました」

「それにアルソスさまの子 デイアナ様のことも・・」


「白の国には私の父の友人達が沢山おります 彼らにワイアットを紹介します」


「ティエ 敵国の白の国に また戻るのか?」

「危険過ぎる」


「大丈夫です

レグルスが影で守ってくれるそうです」

「先代の黒の王様 父達の願いでも有ります」


「うむ わかった

すまないティエ 最初の暫くだけでいい」


「はい わかりました」


大きな役割を果たすティエとリュース公ワイアット



そうして戦は火焔の女王の優勢だったが

作戦の陣系や罠で・・引けをとらずに五部五部の互角状態で戦争は続く


二人は互いの戦いで 可能な限り手を抜いた


捕虜も生きたまま皆返した手当つき、戦死者も激減した

数人だけだった例もある


戦争はあったが 白の国 彼アルソスの治世は大変豊かだった


新たな作物や魔法薬の開発も彼の指導で大いに発達


おかげで疫病の一つが根絶された

彼が風の王ヴァルーサが

一度わざわざ1000匹の魔法の伝書鳩で疫病の薬や製法を伝えから

その彼に恩を還すべきと言ったので・・黒の王国にも伝わる 完全に消え去った


風の王ヴァルーダと白の宗主アルソス

彼らのお蔭で2つの疫病が撲滅出来た


感謝の印として・・一年の休戦がなされた

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