第22話 火焔・黒の女王と若き白の宗主 そして恐怖の麻痺の呪文

白の宗主アルソス

彼は無謀にも戦場の陣にたった一人で自ら出向いて

赤い焔の女王ヴァルジニテ平和条約を申し込むが


「ははっ!大笑いだ!

私の父王・・風の王ヴァルーダが生きていたら 叶ったろうが無理、無理、無駄」


「私は全然甘くない

私の叔父・・二代目リュースの弟君が処刑された恨みもある!」


「その双子の兄である あの二代目のリュース公の死も今となっては不明だが

お前達がしたかも知れない」


「お前の父親 先の白の宗主は平和条約を申し込に行った大使を何人処刑したと思う!!」


「64人・・犠牲になった

一人で行くと言う父を止めて 覚悟の上で行った」


「しかもご丁寧にも 投石装置で首だけ投げ込んだ!! 皆恐怖で目を空けたまま

中には 血の涙を流した者もいた・・多分 残酷な拷問もあったのだろう」


「この戦火でどれだけ犠牲者が出たと思っている・・私は・・恨みは忘れない!」


「昔年の恨みを水に流した善人の風の王ヴァルーダ 史上初の平和条約

たった3年だった

彼・・父王の名声や善人ぶりは知っているはず」


「敵のお前達が疫病で苦しんでいると知り

魔法の伝書小鳩を1000匹飛ばして

あの魔法の薬や・・製造方法を記した書まで送った


その恩は仇で返された倍返しだ!!」


「たった三年の条約を破り仕掛けてきたのはそちらだろうが!!

しかも、こちらは何度も大使を送った 即座に処刑された」


「父王には少し黄金の力が仕えた 祖父が黄金の竜の王だったから

首に触れてたら即座に視えた  さぞや強烈だったろう

死に際の恐怖だったから」


「・・運が悪いな!!白の宗主アルソス殿!」


「我は一番気性が激しく!生まれながらの戦上手の赤い炎の世代だ!!

一番の強敵だ!!たかが女と思っていないか!!

火焔の女王ヴァルジニテだぞ!!」


静かに 黙って話を聞いていたが


「そこまで言われるなら私を拷問して、この首を刎ねればいい

そので気が済むならそうしなさい」そう言う白の宗主アルソス


突然毒気が抜かれて 女王は笑いだす  赤い焔の女王ヴァルジニテ


「あの何か変ですか?」白の宗主アルソス


「変、変・・すごおおおく変!

それに美丈夫で無鉄砲その根性も・・命知らずな度胸も気に入った」


「よろしければ私の獲物になりなさい

今晩一晩可愛がっていい・・麻痺の呪文で好き放題も楽しい!!」


にやりいいんと笑う 赤い焔の女王ヴァルジニテ


「あのですが・息子様にご主人さま・・おられますよね」


恐る恐る聞く・・白の宗主アルソス


「あはははっつ!!大笑いだ・・笑える


黒の王は重婚可能で私は三人の夫を持っているが・・恋人も数人いるが

皆・私に逆らったりしない・・夫同士も恋人も互いに仲よしこよし・・だ


本当に愛らしくて優しくて大人しい・・互いに嫉妬した者などない

私が彼らの主・・この黒の王国の一番偉い女王様」


「天使の様に優しい父王ヴァルーダ父上は理解があった・・心が広い

神達がそなたに沢山の子を産めるように定めたと言って微笑んだ


夫も恋人達は家族をして祝福して迎えてくれた」


「我が いきなり戦局を突然変えた・・我が王国の有利にした 

内乱もすぐ様鎮めた・・とても戦上手」自慢げに言うヴァルジニテ女王 

しかし、真実


「黒の国の領土は ほとんど内乱の主達と白の宗主達の物になったのを

すぐさま取り戻した!!


しかも神達は私を祝福して 史上初めて 二人も竜人の守護者をくださった!」


「危かった黒の王国の救世主・・誰一人逆らわない・・何か文句でも?」


「・・で・・問題あるかな

一夜をともにしたら考えてもよいがな・・くくく

奥方は?」

赤い焔の女王ヴァルジニテ


その問いかけに疑問と不安を感じつつ アルソスは答えた


「えっ? まだ独身ですが」冷や汗の白の宗主アルソス


「ふふん、では恋人は?」赤い焔の女王ヴァルジニテ


「はっ? あの、おりません・・」後ずさる白の宗主アルソス


「じゃあ・人身御供OKじゃないか?

ぜひ白の国の為に犠牲なったら ふふふ」

女王がにじり寄る 青い顔をして後ずさるアルソス


「世界を救えるぞ」


「第一にだ!男は妊娠せん!妊娠する可能性は私だ

子供は大好きだ・・相手がこれだけの美人なら期待大だ!!」


「私の代わりに沢山産んでくれと 子孫を増やして欲しい

私の父王 風の王ヴァルーダ父王もよく言われた」


目があう 怖い 本気で怖い


「私も美人だぞ…スタイルもばっちり!!文句あるかな?

姿も20歳前後で成長は止まったし」


「平和条約 その為の来たのだろうが

白の宗主アルソス殿おお・うふふ」


「・・・ほ・・本気?」


白の宗主アルソス  引いている 怯えている

赤くなり さり気に涙が浮かんでいる


「うふふふん ほ・ん・き・・本気・・ぐふふ」


「いいぞ!その怯えた表情  発情期じゃないのに燃えてきた!!

ちょっとの涙も愛らしい  ぞくぞくする・・ぐふふっ」


「・・いいか・・早目に済まそうか・・ぐふふ

じゃあ麻痺の呪文!!」


赤い焔の女王ヴァルジニテ


「ちょっと待ていいい!

・・わ・私の意見や意志は?」白の宗主アルソス


「却下!ないない!!あるわけない・・・んなあもんあるか!!!

ふははっはっ!」


「戦地の私の陣に来た時には死や拷問も覚悟したろうが!!

いいじゃないか!!相手は美人な私だ!!ふははははっ!!」


「いいじゃないか!!!人身御供!!!ぐははははっ!!!」


麻痺の呪文に力ずくで・・服を脱がされる

相手が悪い 肉食系美女?



「き・・きやあああ!!!!!嘘だあああ!!ありですかああ!!!

あ・・ありでないいいいい!!!」


と悲しいかもの悲鳴!!!


後は美味しく食べられて・・ご馳走様でした・・うふっ


「成程、初めてか  ぐぐふ・・スタイルも良い

ご感想は・・よかったよんん!ぐふ白の宗主アルソス殿」

赤い焔の女王ヴァルジニテ


赤い まっ赤の顔の白の宗主アルソス


「ご満足して頂いて良かったですね・・

あああ、もう信じられない!!!」涙もちょっと零れている白の宗主アルソス


「で、ご・・拷問は・・なくて良かったです!

私の首も無事です

万が一 懐妊・・妊娠されたら・・お知らせください

子供の顔を見に来ますから!!」


「で?・・肝心の世界平和はどうしますかああ!!

平和条約は 人質は・・ご希望はありますか!」


かなりやけになっている それはそうかも

白の宗主アルソス


襲われた想像外

想定外 かなり無理している

震える手で・・どうにか自分の服を着る白の宗主アルソス


実は

彼の子を懐妊する赤い焔の女王ヴァルジニテ

彼には約束を破り知らせなかった


この件とその後の会話で彼を本気で愛する事になる


彼の負担になると考えたから

女の子で姿は儚げで 顔は彼そっくり 期待通りバッチリ!!美人!!


ほんわかとしてて 隠しているが本性・・中身は母親そっくりだった


隔世遺伝で孫に金髪の子でも産まれたら大変と思い

リュース公ワイアットの一人息子を勧めた あそこは白の血が沢山入っている


実際 沢山の金髪・・銀髪・・白い翼を持つ子孫が大勢いる

絶対ばれない


彼・・ワイアットの息子はとても美丈夫とても優しく人柄もOK


娘はすぐに気にいり彼を麻痺の呪文でしばり 襲って既成事実を作り

彼の押しかけ女房になる  そこは母親譲り



※8月28日の分を修正しました 御容赦ください

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