(二)-15

「あのねえ、あなたわかってる? あなたがおかまをやっているのは勝手だけど、親としての責任だってあるでしょう。それはそれできちんと果たしなさいよ! 性別云々の前にそれは人としてやらなきゃいけないことよ。パパでもママでもどっちでもいいから、行ってきなさいよ!」

 両腕を胸の前で組んでルーシーさんは大きな声を出した。

 私は小さな声で「まあまあ……」というのが精一杯だったが、二人にはその声は聞こえなかったみたいだった。


(続く)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る