(二)-13

「どうでもいいわけないじゃない。でもね、私には無理よ」

 私はルーシーさんが出してくれたウーロン茶のグラスを両手で取り、一口飲んだ。グラスの汗が指から手の甲を伝って降りてきた。怒鳴りたい気分だったが、氷の温度でさらにキンキンに冷えたウーロン茶が私の口に入ってくると、冷たすぎてすぐに飲み込めなかった。ウーロン茶に、「少し落ち着け」と言われている気がした。

「ねえ、行ってあげなさいよ」

 ルーシーさんがエリー言った。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る