(二)-9

「じゃあ……、ウーロン茶で」

 そこまで言われてしまうと、何か頂かなくてはいけない気がした。それなので、ウーロン茶にした。

 ルーシーさんの世話好きなところは以前会った時と変わっていなかった。まるで近所のおばちゃんみたいだと前回思ったが、今回再び会って、改めてそう思った。もちろん口に出しては言わなかった。「彼女」たちは女性として生きているのであって、おばちゃんとして生きているわけではないからだ。

「あんた……、ここに来ちゃいけないって言っておいたでしょう」


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る