〈笑う星〉
渚鳥
1.名残
冷蔵庫のシュークリームが
パサパサになっている予感とか
時計を見なくても今が大体何時かというのに
気づいている眠り
それは当たる日もあれば外れる日もある
天気予報ほど罪は重くない
どうしてそんなに眠りたがるのか分からない
一体、どうしようと思うの?
私は本当は眠っちゃいないのだ
だから眠っているような自分に向かって
そんな事を毎日、毎日思い続けている
(本当に眠る日が来るまでそれは終わらないと思う)
(お粗末)
マグカップのコーヒーが芳ばしいとかちょっと酸いとか
飲む前から分かる予感
それは気まぐれに起こる好奇心の割りに
あまりハズレる事もない
もしかしたらこれは脳の隅っこに組み込まれた
遥か遥か昔の名残なのではなかろうか
コーヒーを飲み干す
桜吹雪を見るように
体内はざわめいて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます