いつか私が死んだら

高梓文(コウシフミ)

いつか私が死んだら

 最近よく思うんだわ、いつか私が死んだら、きっと閻魔様えんまさまの前へ連れて行かれて、「お前は生前何してたんだ」って聞かれるでしょう。

 私は「小説書いて、びた銭稼いでました」って答える。

 大王様は「世界に疫病が流行していた時、お前が何をやっていたか知っているぞ。で、おまえはその稼いだ金はどこから来て、どこへ行くのか考えたことはあったか」。

「いいえまるっきり。ただどう書いたら読者が面白がるかなって、そればっかりでした。」

 閻魔様の判決は「よし、お前は地獄行きだ……だがお前の罪はその実それほど重くない。もっと悪いやつもたくさんいるからな」、それからしばらく考えてまた「獄卒どもにその、面白い作り事の話でもしてやれ。次の転生先が見つかるまでな。」

 これはこれは、獄卒ってどんな話が好きなのかしら。残酷描写や18禁は大丈夫?

 ――ああそれなら、地獄行きも悪くないかな。

 でもその前に、頑張ってしっかり生きなきゃ、ね。

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いつか私が死んだら 高梓文(コウシフミ) @koushifumi

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