オチは体液

お題：オチは汗 制限時間：15分

オチは体液

　体液というのは何をしてなくても出るものよ。

　体液を発射することでなる賢者モードというのがあるらしいのだけれど、体液が出るたびになってたら人間ってのは全員賢者になってしまわないかしら？

　えっ？　そういう意味の体液じゃないって？

　ふーん……体液って普通ヨダレとか、汗だったりするじゃない？　いったいあなたは何を想像してたんだか、つい笑ってしまいそう。

　えぇまぁそうね。

　笑うことはいけないことだわ。人をバカにしてるようでどこか腹立たしくなるもの。笑いたい人は笑って、笑いたくない人は笑わない。実のところそんな塩梅でもいいのかもしれないわね。

　それであなたの想像してる体液の出し方だけど、無駄な動きが多すぎないかしら？　想像力という個人能力はその人だけのものになるし、実際その影の下にあるのは実際の元と大きく異なるじゃない。

　まぁそうね。

　実際のものが見れるのはアイドルではないし、クラスメイトでもないわね。そんなことができるのは唯一恋人と呼べる存在でしょうね。

　私にそんな相手がいるかだって？　別に私のことはいいでしょう。問題はあなたの方よ。砲がきちんとした道を示さなければ、その体液はまるで無意味でしかないわ。

　まぁそうね。

　そういったことで発散するのは人間だけかもしれない。けれど、そうやって体液を垂らすことで性犯罪が多少なりとも抑えられるのであれば、体液としての機能を全うしてるともいえるかもしれないわね。

　それで。

　あなたの場合なんだけど、いつまでそう我慢していられるのかしら？　少し粘着質な体液が出てきてるみたいだけど、辛いの？

　私？　私は別にそういった我慢はしてないわ。あなたを見て体液を出しても、あなたを求めるなんてことはしないわ。

　だって、私は汚いもの。

　汚いものがきれいなあなたに包まれるのは酷いありさまだわ。

　じゃぁなんで足で掴んでくるって？

　ちゃんと靴下を履いてるじゃない。それで多少なりとも汚れはなくなるわ。まぁ私という汚れを排除できるなら、もっと他のこともするのでしょうけど。

　そうね。手袋、ハイソックス、マフラー、耳あて。肌を出せるところはかなり抑え込まれてるわ。これによって、外に撒き散らす体液は減るでしょうね。

　じゃぁそろそろ体液を出してもらおうかしら。

　そうもっと汗をかいて頂戴。えっ？　他のことを想像してた？　いったい何の想像をしてたのかしら？　私でそういう想像をしてもいいけれど、他の人には迷惑をかけないでね。

　ふふ、このゴム袋もだいぶ膨れたわね。

　これで次の実験にいくことができるわ。

　ねぇ……なんで満足そうな顔をしてるの？　あなたも手伝うんだからね。

　えっ、そう……ならいいのだけど、手洗いは保健室を出て、右だからね。