あるバレンタインの日、主人公の男子高校生の黒崎の下駄箱から上履きがなくなった。そこに変人の女友達星野が何故か探偵に扮して現れてその謎を解こうとするが――という始まりの短編学園ミステリー。
短編なのに、キャラ設定が凄く作り込まれていたので、《黒崎と星野シリーズ》みたいな長編があるのかなと思って読んでいましたが、読み終わって続きがないことに気づき絶望しました。星野ちゃんみたいなキャラがマジで好きなんですが、続きはないんですか……まじか……。
ミステリーとしてみると、登場人物の多さと会話劇を使った視線誘導がとても上手いなあと思いました。とても面白かったですし、すごく勉強になりました。欲を言えば、解決のためのヒントの提示にもう少し工夫ができたかもなあと思いました。ただ私にはこの尺でこんな質の高いもの書けないなと思いました。
(自主企画『学園&青春ミステリー』にご参加頂いた作品です。ご参加、ありがとうございました。)