私たちの異世界旅行記

栗花落くろ

異世界に旅行しに行かない?

 「私達が望む場所、それは異世界だよ!」


 高校2年の夏、今年もとても蒸し暑くジメッとした日々を過ごしている女子高校生たちがいた。

 「たびー、旅に行きたい〜。」

 目の前の彼女の名は星野ほしの 美夜みや、まあこの高校に入っているので多少は頭がいいはずだが、賢いようには捉えられない。

 あ、私の自己紹介がまだっだったな。

私は名前は片岡かたおか あかり、美夜の幼馴染で毎回彼女の無茶につきあわされるのが私だ。

 「行きたくない?旅!」

 美夜は生き生きと言ってきた。

 「今年の夏は、あついらしいぞ~」

正直私はあまり外に出てなにかするのは好きではない、ていうか日本大体の場所は行ってしまったから旅をしても目新しさがないのだ。

 「え~、でも楽しいよ旅~」

 「そうは言っても大体の場所はもう行ったじゃんか」

 うちわで扇ぎながら言う。

 「じゃあ海外は?」

 「お金がない、パスポート作るのが面倒くさい。」

 この部屋にはクーラーは無いようで、妙に蒸し暑い。

 「ん~、じゃあどこならいいの?」

 「そうだな、日本じゃなくて、適度な気温で、自然豊かで、星が見えるとことか。」

 流石の彼女もこれには返答できないだろ。我ながらいい考えだと思った。

 「あるよ一つだけ!」

 「え?どこそれ。」

 私は聞き返した。

 「だよ!」

 彼女はそう、楽しそうに言うのだった。





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