第16話

あなたは、パパに電話して、「一緒に寝よう」って言ってた。


パパが帰って来る頃には、お風呂上がりのあなたは、


まどろんでいて、抱っこされると、コロンって眠ってしまった。


眠る前に、抱っこされながら、「みんな一緒だよ。」って言ってた。


なんか、泣けてくるのよ。そんなこと言われると。


パパのお仕事が大変なのは仕方ないでしょう。


子供に寂しい思いをさせているのかもって、パパは気にしていた。


でも、土日のパパは、いっつもあなたと遊んでくれていたし、


毎日、眠る前には絵本を読んでくれていたでしょ。


ママよりも、パパに絵本を読んでもらう時間の方が圧倒的に多かったし、


どこのパパよりも、あなたとの時間を多く持とうと努力してたわ。


パパはまだ20代で、どこのお父さんよりも若かったからね。


きっと、あなたの自慢のパパだったのよね。


誰よりも、家族の絆や時間を大切に思っていたのは、


まだ。3歳にも満たないあなただったのかもしれないわね。

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