第14話 技官

「それとだ」


 そして影山局長は人材難に加えて、技官のITレベルが低いのもなげくのであった。対策5課のコンピューターはwindowsであるが、これをubuntuに変えようかと言い出すのである。


「影山局長なぜですかそれは」


「いやなんだ、windowsでは独自の技術が持てないかもしれないから、オープンなLinuxに変えようかと考えているのだよ」


 伊藤はメンテナンスを誰がやるのかとたずねたが、それは丸投げというのだから、この対策5課の行き先がいい方向に向かうわけがない。技官もろくな人材がいないので、デジタルに関する戦いも危ういのである。


 伊藤は何もない状態で責任だけがあるのは理不尽で仕方なかったようだ。

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